楽しみにしていたボルタンスキー展@国立国際美術館へ。
想像以上の気張りっぷりだった。空間演出に抜かりがなく、単なる展示というより、アトラクションやイマーシブシアターに参加するイメージに近い。かなり刺激的な体験。作品リストも驚くほどしっかりした作りでありがたい。
大音量の心臓音やら鯨誘き寄せ装置が鳴り響く薄暗い館内に、ボルタンスキーの代名詞的な祭壇や、引き伸ばしすぎてピントのぼけたポートレートが無数に並んでいる。これ、普通に怖すぎる状況で、小さい子達が遠足に来ていたようだけど、大丈夫だったんだろうか。私なら泣いてた。
心もとなくそわそわしてしまうのは、笑顔で幸せそうな写真が、遠い過去の瞬間を切り取っていて、今は失われてしまったものだと直感的にわかるから。見ず知らずの誰かの人生、記憶や思い出―もしかしたらその人を直接知る人ももはやいないのかもしれない―かつて確かに過ごした日々を、人生を思い巡らす。
はじめまして、そして、さようなら。
誰かの人生の「余韻」なのか「予感」なのか、その気配を豊かに感じながら、喪われたものや時間と静かに触れあう濃密な空間。
国立国際美術館で~5/6まで。もう1回行っておきたい。この後、東京、長崎と巡回。会場によって、空間構成を変えてくるという話だから、東京に観に行くのもありかもしれない。
この日は念願の農家厨房へも行けた!さすが人気店で、開店直後にすぐ席が埋まった。大満足の定食だったー。
そういえば、美術館前にノースショアができていた。逆に、レトロな船橋ビルがいつの間にか取り壊されていて、大ショック。。。素敵なビルだったのに。