だらだらノマド。

趣味、日常をゆるゆる綴るライフログ。

ハイリスクハイリターン/3/18~30よもやま。

3/18(月)~3/24(日)

仕事。ここ2年で増えた5キロをどうにかするため、せめてものストレッチアプリを入れたら、ものの5分で筋肉が死んだ。

宝塚の推し活HPと観客乱入の件がTwitterで話題。前者は特定のスターを「推す」というのが、宝塚らしからぬお下品な表現らしく、ファンの間で炎上していた。(そのせいか、もう閉鎖したらしい)Twitterプロモーションの一環のようで、アイドルや2.5次元のような、宝塚と親和性の高いファンに向けて放った、渾身のキャッチフレーズが「推し活」だったんだろう。HP内容はというと、いたってありきたり。「推し」という言葉とは裏腹に、トップスターの画像すら使わず、キャストの紹介ゼロ。あくまでもキャラクター紹介のテイをとって舞台写真を載せる。さらに、ここでもクレームを避けるため、キャストは全てOGという徹底っぷり。だから宝塚きっての人気作品、「エリザベート」のトートが出せない!代わりに、まさかのナポレオンが出ていた。この宝塚の気遣いときたら・・・!それでも炎上するねんけど・・・!

宣伝って、当たり前ですが、今現在消費者でない人たちに向けて打っていて、なおかつ宣伝媒体によって、定めたターゲットに切り口を合わせていく。スカイステージやキャトルレーヴみたいに、既にどっぷり浸かっているファンへのサービスではない。元々外向きに宣伝をやる会社ではないのに、(阪急電車への出稿はもはや慣性であり風景の一部に近い)珍しくやる気になると、ろくなことがないな、というか、こうやってツケが回ってくるんだと思った。結局、宝塚はお客さんと共犯関係で守られる「秘密の花園」で、これからもそれが美徳であり続けるんだろうな。
一方、観客乱入の件は、
そのお客さんの行為自体は仕方ないよね、と思う。お金さえ払えば誰でもチケットが買え、
手荷物チェックもなく、舞台と何の仕切りもない客席に、自由に座れる権利があるわけで、思い立てば、劇場内で刃物を振り回すことも、舞台上に乱入することも容易くできてしまう。常識と良識だけが、暗黙のルールとして平和な舞台空間を作り上げる。いつもはブラウン管の向こう側にいる憧れの人だって、手を伸ばせば触れられるような、息遣いや汗まで感じられるような距離感にいて、舞台が終われば、楽屋口から出て行く姿だって見られる。そんな中で、性善説だけを頼りにした、めちゃくちゃリスキーな行為ですよね、っていう。その代わりに、あの魔術的な時間が得られる、ハイリスクハイリターン・・・。だから、乱入は仕方ないとして、トラブルにいち早く対処出来るよう、場内に案内係がいることは必要不可欠だし、舞台上も、何で裏方が止めなかったんだろうというのは、甚だ疑問。
プラトーノフ』を観る。

kotobanomado.hatenablog.com

 3/25(月)
仕事帰りに、山本能楽堂で「船弁慶三体」を観る。
・能「船弁慶
文楽義経千本桜」
・英語講談「源平盛衰記の内 平知盛壇ノ浦の合戦の巻」のダイジェスト版。
能と文楽は英語・日本語字幕付き。
まず、旅館みたいな玄関で靴を脱いで入るのが、新鮮。すぐに細い廊下へ続いていて、

一方の壁を隔てて向こうはもう客席、もう一方は引き戸が並んでて何だろうと思ってたら、トイレ個室だった!すごい!ミニマム!舞台も客席も小さい。客席は畳上にベンチスタイル。床暖房が効いている。

まずはイベント司会を兼ねた旭堂南春さんによる英語講談。全く英語が喋れない私でも割と理解できた。次が人生初のお能。歌舞伎や文楽は見慣れていて、テンポやスピード感を共有できている。たとえ言葉の意味がわからなくても、ちゃんと体がリズムを受け止められる。能は、そろりそろりと静かに始まった…のに、突如として「発作的」に、鼓が全力で鳴らされ、同時多発的に台詞を発しながら、猛スピードで動き回る。この一瞬にして沸点に至るスピード感、エネルギーが新鮮で、めちゃくちゃ面白かった。去年、「No theater」の後に観た、地点の「忘れる日本人」。あれもまた能だったんだ、と1年越しの気づき。山本能楽堂は必ずまた行く。

3/26(火)
仕事。
3/27(水)
休み。ゆっくりしようと思ってたけど、『KEREN』が気になりすぎて、観に行く。
これ、山本能楽堂の直後に行ったから、余計に腹が立ったんだな。南春さんが、文化を守るには皆さんのサポートが必要です!と、切実に訴えてたんですよね…。本当の「虚無舞台」を観たい方は是非。
3/28(木)
茶屋町あるこへ。オープン日なのに蝋燭屋以外、全く並んでない。お目当てのだんへ。美味しかったー!でも、変にケチらず、13本の方がコスパ良いかも。
 
3/29(金)
3月末を期限に、席替えを言い渡される。今日金曜日ってことは、実質今日までかい…!労力の割に代わり映えのしないフォーメーション。移ってきて早々に、ドリンクをこぼす。
3/30(土)
休み。
お買い物。実はもう一台ミラーレスを買ってしまって、ピックアップしにいく。機会があって、ノーマークだったフェルメール展へ。
閉館間際に行ってちょうど良い人出だった。フェルメール展といっても、フェルメール作は6点のみ。「手紙を書く婦人と召使」みたいな、
不在の誰かが見え隠れして、絵の内外が謎めいた緊張感で結ばれるのが、心地良い。
急いで、『世界は一人』へ。

kotobanomado.hatenablog.com

そう、役者が生で呼びかけているのに、
携帯が鳴りまくった。マナーモードでも別々の場所で3回くらい鳴ったかな。最近の2.5次元界隈の注意事項の嵐と、「運営が言ってないから許される」説も思い出しながら、「舞台=ハイリスクハイリターン」という、そもそもの暗黙の了解というか常識自体が、共有されてないんだな、と思う。