だらだらノマド。

趣味、日常をゆるゆる綴るライフログ。

『ジェシカと素敵な大人たち』@ABCホール 感想

f:id:kotobanomado:20191025151439j:plain

作・演出:村角太洋(THE ROB CARLTON)
出演:村角ダイチ、満腹満、ボブ・マーサム(以上 THE ROB CARLTON)/隈本晃俊(未来探偵社)、春野恵子、下村和寿(劇団赤鬼/十三クラブ)、高阪勝之(男肉du Soleil)、田川徳子、古谷ちさ(空晴)、三原悠里(Cheeky☆Queens)/div>
 
ずっと観てみたかったTHE ROB CARLTONにようやく行けた。
ジェシカ10歳の誕生日パーティーを舞台に、家族、親戚、隣人たちを巻き込んだドタバタ喜劇。昔NHKでやっていた(今もやってる?)アメリカンホームコメディドラマをベースにしていて、そのお約束が面白懐かしいのと同時に、大人になって改めて触れると、あまりにもユートピア的で(おまけに人形ボブの「トイ・ストーリー」的な役回りもあって)切なさすら感じてしまう。
ドラマの笑いどころで必ず聞こえる「録音笑い」。テレビ視聴者は自ずとメタ的に見ることになるわけだけど、この「ジェシカ~」の序盤で客席から笑い声が起きた時、今、自分はより劇世界に近い録音笑いの世界にいるんだ!とテンションが上がった。物語の作りやテンポ感、濃いキャラクター達の吹替え調の言い回しや抑揚、セット、衣裳はもちろん、暗転時のBGMまでドラマのシーンチェンジに合わせる徹底ぶりで面白い。さらに、それを日本人が大仰に演じるというメタな面白さ。ただ、「探偵ナイトスクープ」のネタなんかは、若干行き過ぎというかこの面白さからは外れたところにあって、むしろ作り込んだ世界観を無効化してしまうように思った。
正直、役者さんのレベルとしては高くないように思えた。独特のテンションとテンポをずっと維持しなければならないところを、言い澱みが目立ち、テンポ感を削いでいた。あと、前々から気になっている、小劇場系にありがちな作・演が自ら前説やっちゃう問題…。今回、ボブという役回りもあって、私の中ではギリOKだったのですが、それでも、絶対要るやつ…?と毎回疑問に思うのが正直なところで。わたしは小劇場を観る機会が圧倒的に少ないので、小劇場を中心に観られてる方がどう思われているか意見を聞きたい…。
THE ROB CARLTON、次回は7月予定だそう。また、スケジュールがあえば観に行きたい。