近畿圏内1泊2日コンパクトツーリズム第3弾。今回も例の如く、両親と行きました。
第1弾。
第2弾。
今回の旅のテーマは、この3つでした。
・レトロ上海風呂を堪能
・演劇クエストをゲット
・永楽館見学
旅程はこんな感じ。
◯1日目
大阪からはまかぜで城崎へ
大阪駅から、特急はまかぜで城崎へ。仕事が追いついておらず、車内で猛烈にパソコン作業をしていたら、前の席に座ったおっちゃんが「席ひっくり返したいんですけど…」と言い始め、赤の他人と、しかもこのご時世に相席を…!?しかも、こちとらパソコン打ってるのに…!?と激しく動揺したんですけど、姫路で進行方向が変わるからでした。びっくりした。
あと、「席を向かい合わせにしないように」とアナウンスしてるのに、無視したあげくマスクなしで騒ぐ家族が近くにいて辟易した。子供が騒ぐのはしかたないけど、親がそれに乗っかるのはどうなんや…。ひのとりに乗った時にも感じた通り、こういう特急電車が一番治安が悪いですね…。仕事でよく使う新幹線は感染上のリスクを感じたことがないだけに、その落差に引く。
城崎到着
この駅前の風景とかお店の雰囲気は湯布院を思い起こさせますね。
まずは、外湯巡りパスを手に入れるため、招月庭へ。チェックイン前の時間だったけど、巡回バス(上の写真に写ってるバス)で各宿を巡ってくれるのはありがたい。ちなみに、駅前の観光センターから荷物だけ宿に運んでもらうこともできるようです。先に散策したいならそれも便利ですね。
宿到着。
中心地からやや離れているものの、コンパクトな街なので、駅からバスで5分、歩いて20分くらいの距離感。アップダウンもほとんどないので、徒歩でも全く問題ないです。
外湯巡りパスは14時から使えるとのことで、パスとお風呂セットだけ持ってぶらぶら駅方面へ。
城崎国際アートセンター
日本では珍しいアーティストインレジデンス機能を持つ、城崎国際アートセンター。
平田オリザ氏の講演会に行ったり城崎国際芸術祭(結局行けなかったけど)にも興味を持っていたので、立ち寄れれたらいいなーと思っていた。旅行前日になって、招月庭の近くにあると気づいたんですけど、近くどころかもはや真向かいでした。
中にはこれまで滞在したアーティストやカンパニーのサインがびっしり。
ついこの間に配信を見た「バッコスの信女」も。(後日、Qの市原さんがここの新芸術監督に就任するニュースが!)後から思えば、「わたしの星」の稽古もここでしたはずなので、探せばよかったな…。
ここに来たかったもう一つ理由は、今回の旅のテーマの一つでもある「演劇クエスト」。
HPを見てたら「演劇クエスト配布中!」って書いてあったんですよね。2015年に配布開始だったので、ダメ元だったんですが、ちゃんとあったー!受付の横にひっそりと積まれてました。
早速、街歩きのお供に。完成してから既に6年経ってるので、変わってしまってる部分もあるけど、こちらの疑問を先取りしていたり、補足情報があったり、ペッパーくんが怖かったり、かなり面白かった。
外湯巡り
ぶらぶら駅まで行って、外湯巡りしながら宿へ戻ります。街は学生やカップルでかなり賑わっていた。駅前の観光案内所の隣に、たまごパン屋さんなるものがあって、行列が。
その向かいにあるのが七湯の一つ、さとの湯。ここから外湯めぐりスタート。中は意外とお客さんが少なく、検温・消毒の設備・人員共にしっかりしていて安心感ありました。惜しむらくは、露天風呂へたどり着けなかったこと。どこに階段あったんや‥?
城崎といえばこの景色ですね。風流なしだれ柳。
‥と、度々現れる蟹(リアルもキャラも)とこうのとり。
湯上がりって、もう今日のタスクは全部終了したから何やっても良いような、ちょっとした背徳感がありますよね。その上、城崎では、お風呂のハシゴはできるし、街中に湯上りの楽しみが転がっている‥!心も体もふわっと浮き立つような開放感があります(この時点ではまかぜで没頭していた仕事のことはすっかり忘れている)。
湯上りジュースを飲む贅沢。
大人な方には、湯上り地ビールも。
親と来るのにはちょっと違うなと思ってやめたんですけど、気になってた宿があって。
覗いてみたら、中もこじゃれまわしてました。駅前のたまごパン屋さんもこの宿の系列らしくて、城崎にもちょっとずつ小洒落の波が押し寄せて来てるのを実感した。
近くにはこんなカフェも。
逆に、射的とかスマートボールのある遊技場は、昔来た時より少なくなった気が。時代とともに徐々に移り変わっているんでしょうか。こんな新旧入り混じる風景もあったりして。
左側の建物は元消防署で、1階はカフェ、2階は素泊まりの宿らしい。
次は、一の湯へ。
ここは洞窟風呂が有名らしいんですけど、溺れそうに深くておまけに熱い内湯にハマった。
隣のみなとやさんでいちご大福を買った。湯上りおやつにしようと思ったら、想像以上にデカくて食べるタイミングをなくした結果、家に帰ってから食べた。
最後は、立派な建物の御所の湯。
去年リニューアルしたばかりということもあってか、一番賑わっていた。ただし、入館人数を制限していたので、ちゃんと密は回避されている。ここは露天風呂オンリー。
外湯はどこも温泉というより銭湯みたいな気軽さがあって、地元の人たちも普段使いしているようだった。ちなみに、タオルは各温泉で売ってたと思うけど、別府に行く前に買ったzooieのマイクロファイバータオルを持っていきました。可愛くコンパクトなサイズなくせにがっつり給水するのでこういうシチュエーションで便利。
圧倒的存在感を放つ西村屋本館の近くに、西村屋直営のさんぽうというモダンなお店が。手前はお土産コーナーになっていて、奥がレストラン。職人さんの四方に囲うようにしたカウンターが素敵‥(蟹をほじくる場所としては違和感あるけど)。招月庭の宿泊プランにも夕食をここで食べられるがあって、予算と感染リスク上なくなく諦めたので、ガラス越しに羨望の眼差しで眺めました。
後々知ったんですが、2階部分は、2000円で1日何度でもドリンクとスナックを楽しめるさんぽうサロンというスペースになっているよう。しかも、ちょうど安藤忠雄の展示もやってたみたいで、立ち寄れば良かったと激しく後悔‥。現地でもネット上でもほとんどPRされてなくて、SNSでもほぼ口コミが見つからないんですが、ゆったり寛げそうな場所だったので、誰か行ってみて様子を聞かせてほしい。。。
中心地から少しはずれると、観光地にはかかせないロープウェイ(おそらく山頂には恋人たちの聖地がある)が。そして、つい食べたくなる温泉たまご。
こうやって食べる温泉卵って美味しく感じますよね…。
招月庭 夕食&お風呂
城崎を一周して再び招月庭へ。入口の検温はもちろんのこと各所に消毒が設置されていて、部屋には空気清浄機とエアロピュアの2台合わせ技。しっかり感染対策がとられているように思えた。チェックインを済ませてウェルカムドリンク。ラウンジから見える中庭が素敵。
客室が100室ほどあり、敷地自体は広いらしいけど、大半が森なので施設としてはそこまで広いイメージはないですね。
お部屋は月の棟。シンプルな作りです。
外を眺めると城崎国際アートセンター…ほんまに近いな!
チェックイン時に初めて知ったのですが、兵庫県から1人2000円分のお土産券が発行されていて、主要なお土産屋さんや宿で使えるようになっていた(宿泊代には使えない)。おかげで、前から気になっていた城崎限定(今はオンライン販売も)の本と温泉のシリーズを大人買いできて大満足。
夕食は、カニ会席。せっかくこの時期に行くからには食べておきたいけど、言うほどカニが好きなわけではないという微妙な温度感と、さっきも書いた通り、感染対策や予算もひっくるめて考え、スタンダードなプランを選びました。
しょっぱなから肝心のカニを撮り忘れている(茹でガニがいました)。
お刺身が一番美味しかった。
もうカニいらん…と嫌気がさす寸前で終わったので、ちょうど良い感じだった。
食後はお風呂へ。
シンプルな内湯と露天風呂からは想像のつかない、メルヘンなジャグジーとミストサウナがあった。湯上がりどころにはフリードリンク。お風呂後は速攻、寝ました。
◯2日目
森のプライベートスパ レトロ上海風呂へ
城崎や招月庭の情報を色々と検索して行き着いたのが、森のプライベートスパ。日本風、バリ風、中国風と3種類ある有料貸切風呂のうち、中国風風呂「林泉」に一目ぼれしてしまい(SNM上海にハマってから中華圏のビジュアルに目がない)、気づけば今回の旅の目玉の一つになっていた。
各風呂それぞれ夜3枠、朝1枠の予約枠がある。夜は散策や夕食で時間配分がしづらかったので、7:30の枠を電話予約してみた。
3つの貸切風呂はヴィラに分かれている。
係の人から鍵とタオル&作務衣を受け取って自ら開けると、玄関があって、これ。
え、家‥?
ここからさらに戸を開けるとリビングルーム。ここで着替えたりするんですけど、上海マフィア邸宅に忍び込んでしまった心地で落ち着かない。
手前から、洗面台、洗い場、岩盤浴。
岩盤浴は数年前に左半身が痺れて以来でしたが、今回は無事でした。
広々お風呂。
森のスパという名前の通り、広大な森が目の前に広がってる。朝日を浴びて、鳥の声や木々の揺れを感じながらお風呂に浸かれるって最高では‥?人生史上最高に気持ちのいい朝風呂になりました。夜はインテリアと相まってまた印象がガラリと変わりそうで、夜バージョンも気になる。
ミニシャンパンが付いていて、もったいないので一口飲んでみた。ドリンクは、水とシャンパンだけだったので、私のような万年おこちゃまとしてはソフトドリンクも充実させてほしかったな。
70分8000円と値が張るけど、 ヴィラごと貸し切れる特別感と、凝ったインテリアとお風呂、森の静けさ、このご時世に気兼ねなく(いないはずのマフィアには気兼ねしたが)過ごせること考えると、出した甲斐があると思いました。あと、あまりに世界観のあるヴィラなので、ここでスパ+αの体験イベント(ミステリー的な?)をやっても面そう。
お風呂の後は、朝ごはん。至って普通のバイキングでもうちょっと特別感が欲しかったな‥ということで、写真撮ってない‥。
出石そば
宿のバスで城崎温泉駅へ。そこから電車で豊岡へ。出石には電車が通っていないため、豊岡からはレンタカーで。出石といえばこれですね。辰鼓楼。
城崎は若い子が多かったけど、こちらは家族連れがほとんど。
まだお昼時には早いのに、出石そばの有名店 近又にはすでに行列ができていた。
諦めて、レンタカー屋さんにおすすめされた左京へ。
一応、一人前=5皿という設定になってるけど、トロロと卵で味変させながら、どんどん追加して食べるのが普通なんですね。平気で数十皿いってる人もいた。延々食べれそうな気がして怖くなったので、6皿でストップ。
永楽館へ
愛之助氏を中心に毎年歌舞伎の公演を打っている永楽館。公演のない日は見学できるようになっていて、見学が可能な日はHPで確認できる。
え、ほんまにここ?と訝しんでしまった、地味な外観。かつては反対側が正面入口だったようです。
明治34年開館。当初は歌舞伎を中心に上演されていて宝塚も公演したことがあるらしい。時代とともに舞台から映画館へ移行したけど、それでも徐々に客足が途絶えて昭和39年に閉館。長らくそのままになっていたのを改修を経て平成20年に復活‥という貴重な芝居小屋。
金毘羅座よりもずっとこじんまりとしている。
いざ客席に入って目を引くのは、左右にずらりと並ぶ色とりどりの看板。閉館当時のものを修復したものらしく、今はもう1/3ほどのお店しか残ってないそう。
客席2階へあがるとこんな感じ。気を抜いたら間違いなく転げ落ちる斜めっぷり。そんなことある‥?
でも、眺めは最高です!
なんと花道にも舞台にも上がってOK。この光景、ワクワクする。
舞台奥のこの2階部分は、なんと楽屋…!
舞台との行き来は急な階段を使う必要があるので、そりゃ幹部連中連れて来られへんはずやわ‥と納得(永楽館歌舞伎はいつも愛之助、壱太郎を中心とした花形のみ)。楽屋も入ってOKでした。
舞台下手側には五右衛門風呂。さすがにここはもう使われていないとか。
続いて、奈落へ、ここの階段も急。
盆はもちろん人力。
鳥屋口へ抜ける通路。この真ん中にあるのはすっぽん(花道にあるセリ)で、こちらも人力。
以上、程よくガイドしてくれながら、くまなく見学できて想像以上の楽しさだった。街の賑わい方からすると見学者が異様に少なかったのが納得いかないので、お芝居好きも「おちょやん」で芝居小屋に興味持った勢も建築好きもみんな行ってほしいです。
おやつのジェラート。この牛クッキーおいしい。
コウノトリの郷
当初の予定になかったけど、前日からコウノトリを推され続けていたので、行ってみた。田んぼの中にある。
いっぱいいた。実はここに来る途中、畑の脇を車で通った時もコウノトリらしきものがいたんですよね。ここまで普通に街に馴染んでいるとは思っていなかった‥。ただ、帰り際にこの森の中にいたコウノトリをカメラで撮ってたら、警備員のおっちゃんに「それはコウノトリちゃう‥サギや‥」と言われたので、本当にコウノトリだったか定かではないです。
豊岡へ戻る。豊岡駅付近にある鞄ストリートに行こうとしたのですが、駅からかなり歩いてそれらしきエリアへ行ったのにストリートの存在が良く分からないまま終了…ただ疲弊しただけ…。駅には途中下車中の瑞風がいて、中までガン見した。乗りたいなぁ‥と値段を確認してそっと目を閉じるという、これまで5セットは繰り返してきた一連の流れをまたやりました(夢のまた夢であることをいい加減に学びたい)。
帰りの電車は、特急こうのとり。はまかぜとは違うルートを通るので、今度は見知らぬ人に座席をひっくり返される危険性はないのですが、行きのはまかぜで出くわしたあの騒々しい一家とまさかの再会(しかも隣席)で笑いました。そんな奇跡いらんのや。
…以上、城崎小旅行記でした!(もはや記憶があいまい過ぎて色々前後している気が)
この2か月でますます旅行に行きづらくなってしまったけど、こうやって過去の思い出を反芻するだけでも楽しい…過去を振り返ろう…。