私の中ではすっかり定番になった、アート×温泉シリーズで、初鹿児島県へ。
旅の目的や動機はそれぞれの項目ごとに書いてるけど、一番の目標としては、いかに感染リスクを低くしつつ、公共交通機関を使って旅できるか。感染者が急増しているさなかだったので、これまでの旅以上に気を付けて計画した。
2泊3日(うち船中1泊)の一人旅です!
去年の旅まとめはこちら。
さんふらわあで志布志へ
2018年に新造船になってからずっと乗りたかった、大阪~鹿児島 志布志航路のさんふらわあさつま・きりしま。
なかでも気になっていたのは、新設された客室「スーペリア」。インサイドで窓はないものの、コンパクトな部屋の中に、シャワー、洗面台、トイレ、冷蔵庫があり、パジャマ、タオル、ドライヤーなどのアメニティも全部揃っているという恐ろしい部屋で、一度乗ってみたかった。
意気込みまくってかなり早いうちからWEB予約していたら、その後に全国旅行支援が発表され、予約の取り直しと電話での事前申請で、5000円割引+2000円のクーポンが発行されることに。フェリーはツアー(宿泊+交通)の区分に入るらしく、普通の宿泊施設よりも割引率が大きいんですね!今回初めて知った。
ニュートラルでトレードセンター前駅まで行き、ATCに到着。以前乗ったさんふらわあは大分~神戸航路だったし、オレンジフェリーや名門大洋フェリーに乗った時は、同じニュートラルでもフェリーターミナル駅が最寄りだったので、ここから乗るのは初めて。久々にやってきたATCは相変わらずの謎施設だった…。九州物産展実施中。
窓からは、就航したばかりのさんふらわあくれない…!
急いで外へ。LNG燃料タンクと特徴的なファンネルの形も確認できた。カッコいい!
胡蝶蘭がたくさん飾られ就航開始のお祝いムード漂う待合室。向かいにはコンビニもあって便利。
早めに着いたのでATC内で時間をつぶしていたんだけど、実は志布志航路はここではなく第二ターミナルでの手続き・乗船。第二ターミナルまでは、待合室の奥にあるバス停から16:30から10分おきにバスが出ていた。
あっという間に到着。距離的な問題ではなく、駐車場内でトラック行き交ってて徒歩だと危ないからバス移動のよう。
全国旅行支援の手続きもあってか列が進まず、第一便のバスに乗ったのに、手続きが終わった頃にはもう乗船開始時間の17時目前だった。
さっき見たさんふらわあくれないの向こうにいたのが乗船するさつまだったらしい。比べて見ると、くれないの方が一回り大きい。この前に乗った名門大洋フェリーは入るとすぐロビー階だったけど、こちらは入口が船の下側についていて、船内エスカレーターで上がって行ってロビーに辿り着くタイプ。このパターンもわくわくするな。
明るく開放的なプロジェクションマッピング付き吹き抜け。
6~8階の客室フロアのうち泊まるお部屋は7階。想像してたよりもゆったりしてて、窓がなくても閉塞感なく、本当にちょうどいいサイズ感。
ね!めっちゃよくないですか?!
ちなみに、当初予約してたのは、予約画面で初めて存在を知ったレディースルーム版のスーペリア。部屋数が少なくて予約取り直しの時には取れなかったんだけど、そちらはドライヤーがちょっと良いやつになったり、女性用アメニティが付くらしい。これまでの経験上、フェリーは、シニア世代・ファミリー層が中心で、女性はあまり乗ってない印象なんだけど、北海道の航路ではこういうキャンペーンもしてるし、快適に移動できるので、女性客も増えてほしいな。
お風呂は7階。
6階に、食堂、お土産屋さん、ゲーセンなど。
しばらく散策を続けて気づいたのは、人少なくないか‥?ということ。出航まで20分を切っても一向に人が増える気配がない。前回との落差にビビりながらも、いったんデッキに出て出航の様子を見ることに。(で、出航15分前に激しくドラを打ち鳴らすセレモニーを見逃す)デッキにもほぼ人が出てこない…。
— たちばな (@daranomado) 2023年1月26日
ドッグランコーナーも見つけた。
出航時(17:55)にはすっかり日が落ちていた。スタッフさんたちのお見送り。
— たちばな (@daranomado) 2023年1月26日
計画では、混んでるだろうから、カレーのテイクアウトあたりで晩ごはんを済ませようとしていたんだけど(基本はバイキングで数種テイクアウトがある)、出航直後のレストランに寄ってみると、4番乗りできてしまった。
とにかく人がいない。
閑散期だからか、スモールバイキングということで、いつもよりお安めな1,500円の設定。
本来はここも使った大々的なバイキングなんだろうか。
正直、味は普通なんだけど、什器や盛り付けに高級感があって、テンション上がる。あと、アイスが好きなだけ食べれるって、いくつになっても嬉しいね。
お土産屋さんでお菓子と御船印購入。部屋でお菓子ボリボリしながらゆるゆると。
今回初めてフェリー一人乗りして気づいたのは、電波がない(船内Wi-Fiはあるけどめっちゃ遅い)のでYouTubeも観られず、誰かと喋ってないと結構時間持て余す。船内に誰にでもしゃべりかける一人乗りのおっちゃんがいて、わたしも若干絡まれながら、こういうのが正しい一人乗りのあり方かもな、と思った。とはいえ、わたしにはそんな勇気はなく一人でぼんやりしていると、カヴァレリア・ルスティカーナがエンドレスで廊下から漏れ聞こえてきて、このまま召されるのでは、と気が狂いそうになった。
一人でいるのが怖くなったので、逃げるようにお風呂へ向かうと、こちらもまさかの一人(白目)。ゆっくり過ごせるのは有難いことだけど、あまりにも人がいないのも怖いな…。
BSの温泉特集を観ながら就寝。
初の外洋航路で(これまではすべて瀬戸内海航路)心配していた揺れはそんなに気にならず、むしろ強風だった前回の名門大洋フェリーの方が揺れてたかも。
ただ、船特有の小刻みな振動とそれに伴う音はいつも通りあって、耳ほぐタイムを付けてみたけど、うーん…ちょっとマシかな?程度。けして寝れないわけではないけど、夜中何度か目覚めた。
さんふあわあライナーで鹿児島市内へ
朝は、ランチをお腹いっぱい食べたかったので、バイキングではなく昨晩買ったコンビニパンで軽く済ませる。
どうやら8階のスイートクラスに泊まってる人は特に少ないらしく、とりわけ静まり返っていた。予定時間通り、9:20に志布志港に到着、下船。久々のさんふらわあだったけど、船内・船員さんの雰囲気共にこれまで乗ってきたフェリーの中で断トツで好きかもしれない。
ここから鹿児島中央行きのさんふらわあライナーに乗車。乗車してたのは5人ほど。無料キャンペーン期間中だった。これだけの距離感が無料ってありがたいよね。
さんふらわあライナー | 大阪⇔志布志(鹿児島)航路 | フェリーさんふらわあ
予定では鹿児島中央まで約2時間のところを、道が空いてたのか1時間40分くらいで到着。途中PAでトイレ休憩あり。
鹿児島中央駅。繁栄してるー!バスターミナルのある正面側が東口。
ちょうど、さんふらわあラッピングの市電が走ってた。
せっかく早く着いたのに、勢いよくアミュプラザに入ってしまったことで西口への行き方がわからなくなってしまい、放浪した挙句、予定通りの時間になってしまった。正しい西口への行き方は、エスカレーターで駅に上がり、そこから西口へ降りる。
西口から2、3分ほどで到着した寿庵。立派な店構え。
鹿児島に来たからには黒豚しゃぶしゃぶは絶対にはずせなくて、低リスクで食べられるところを探してたどり着いたのが、個室を予約できる寿庵。個室といっても上は空いちゃってるんだけど、それでもかなり安心感ある。
一番シンプルなしゃぶしゃぶのみのメニューを注文。野菜はポン酢で、お肉はおだしの中に6種類の塩をお好みで入れて食べる、塩しゃぶしゃぶ。
お肉もお野菜も美しくボリュームたっぷり。
ポン酢大好き人間なので、お肉もポン酢じゃないと物足りないかなと思いきや、お肉自体の甘味が強いので、あっさりしたおだしの方が断然合う。わたしはガーリック風味が好きだった。
満腹になりながら〆のお蕎麦。
これもおだしと塩で食べるんだけど、唐辛子にしてみたら、これまた美味しくて。おだしとの相性がいい上に、お肉とお野菜の旨みが溶け出したからか、むしろ濃厚な味わいで、ものすごい勢いで完食。おまけにデザートまでついてきて、超充実の内容でした。
行ってよかったー!さんふらわあでもらった全国旅行支援のクーポンを使えたので、クーポンにちょっと追加しただけで食べることができたのも嬉しかった。
桜島へ
わたしのモットー(というか車なし族の意地)は、なるべく公共交通機関だけで目的地へ向かうことなんだけど、ごはんを堪能しすぎて時間がカツカツなので、この時ばかりはタクシーで港へ。1,300円くらいでいけたので、まぁセーフということで…。鹿児島中央⇔港は、バスや市電でも行けます。
レトロな遊園地感のあるフェリーターミナル。
フェリーは1時間に3往復している。この日は観光客よりも地元の人が多いようだった。本島からの乗船は後払い制なので、いきなり乗船できててしまう。(ちなみに、交通系ICカードが使えて便利)わたしが乗ったのは第二桜丸という新しめの船。
売店で御船印も売ってたので購入(写真忘れた)。
桜島フェリーの名物といえば、うどん。たった15分の船旅なのに、普通の売店とは別枠で立派なコーナーが存在する。
言うてる間に到着。桜島側のフェリーターミナルは新しめ。港前にはタクシーやバスも並んでいて、街並みを見ても島に来た感がない。10分ほど歩いて、桜島資料館的なビジターセンターに到着。
建物前には溶岩が。
行ったタイミングは落ち着いていたけど、1月中旬時点で今年に入ってからすでに爆発的噴火が5回起きているらしい。
いよいよ入館しようとすると、なんと工事中のため休館。えー!下調べする派でこういう失敗あんまりないんだけど、ぬかったー…くやしー。
悲しみの中、辺りをぶらぶらしてると、にゃんと出会った。触らせてくれるし足にすりすりもしてくれて、うちの猫よりずっと友好的。
近くに合った桜島溶岩なぎさ公園。足湯もあった。(手入れてみたらめっちゃぬるかったけど‥)
再びビジターセンターまで戻って、桜島の観光地をぐるっと一周してくれるアイランドビューバスに乗車。有名な火山灰に埋もれた鳥居(黒神埋没鳥居)も行きたかったけど、このバス+路線バスを乗り継いで行く必要があって、今回はパス。
ぐねぐね山道をのぼって、噴火口を一番間近で見られるという湯之平展望所へ。
バスの時刻表を見る限りだと、一度下車したら30分後のバスを待つしかないと思っていたんけど、この展望所では十数分待ってくれるらしく、その時間内で見ることに。
うん、めっちゃ抉れてる。北岳、抉れてるわー!
— たちばな (@daranomado) 2023年1月28日
再びバスへ。アイランドビューバスは天井まで窓になってるので、確かにビューしやすい。
ぐるっと港へ戻って、短い桜島観光が終了。
港のカフェ。最近はどこ行っても小洒落たカフェがある。
レモンジンジャーを飲みながら本島へ。
さようならー、桜島。
宿に向かうには中央駅より鹿児島駅の方が近いので、徒歩で鹿児島駅へ。10分弱くらいで行けて便利。中央駅とは違ってこぢんまりとした駅だけど、市電と合体してるのが面白い。ここから隼人駅へ。ICが使えた。
隼人駅。周辺の雰囲気までめちゃくちゃ地元の駅に似ていて、脳がバグりかける。
道路向かいから鹿児島交通バスに乗って妙見温泉方面 石原荘前へ。これ以降の乗り物はICカード使えず全て現金。
長くなったので、妙見石原荘の詳細はその2で!