だらだらノマド。

趣味、日常をゆるゆる綴るライフログ。

11月 山梨旅(ひたすら富士山)

父リクエストの富士山を見る両親との山梨1泊旅です。

山梨へ

宿泊はわたしが手配、移動は長崎旅で痛い目を見てから自分の行ける行程で父に手配してもらうようにしてるのでお任せ。

kotobanomado.hatenablog.com

まずは新幹線で新大阪→三島まで。新大阪までは地下鉄ユーザーなんだけど、JR側の店があまりに充実してるので、時間がある時はわざわざ回り込んでJR在来線の改札から入るようにしてる。今回は地下鉄とJRの改札の中間くらいにある象印のお弁当に初挑戦。美味しい‥が易々とは買えない値段やな。

三島から河口湖までは予約制のバスで。

www.fujikyucitybus.com

平日にもかかわらずバスはほぼ満席状態。ほとんどがインバウンド客だった。彼らに高圧的に接する係員たちを見てなんだかなーの気分。途中、富士急ハイランドの恐ろしい乗り物を凝視しつつ1時間半ほどで河口湖駅に到着。

河口湖周辺

河口湖駅から出ている周遊バスで「遊覧船・ロープウェイ入口」へ。

www.fujikyubus.co.jp

www.fujigokokisen.jp

あいにくの天気でどっちが富士山なのかもわからないまま遊覧船に乗る。湖の周りはお土産屋さんや宿が立ち並んでいる。

船のおじさんが晴れた日の富士山の写真を手にして「心の目で見てください!」と、富士山の方角を教えてくれた。どうやらこっちらしい。とりあえず親子3人で見つめてみる。

この船も9割方海外のお客さん。晴れた日の富士山写真を手に持った海外のご夫婦が、厚い雲と霧をバックに笑顔で写真を撮っていたのが何とも言えない哀愁に満ちていた。

湖の背後のロープウェイは船以上に長蛇の列。

www.mtfujiropeway.jp

周辺のお土産屋さんを少し巡ってみると、昭和、平成にタイムスリップしたかのような古のラインナップで慄く。いまやどこの観光地もたいていおしゃの風が吹いてるけど、一見おしゃかな?のチーズケーキ屋も一歩中に入れば古色蒼然としたごった煮スタイルで、ショーケースには観光地価格のペットボトルのドリンクが並んでいた。

本当は久保田一竹美術館も行きたかったけど、良い時間だったので諦め。

www.itchiku-museum.com

河口湖駅へ戻り、電車で宿の最寄りとなる富士山駅へ。

駅からは宿の送迎バスで。バスの待ち時間に駅のお土産屋を探索。めっちゃ充実してる。

ホテル鐘山苑

バスに乗ること約10分で鐘山苑着。昭和62年創業のため外観はかなり年季が入ってるものの、中はリニューアルされて美しい(翌朝撮った写真)。

www.kaneyamaen.com

レトロな潜水艦のようなエレベーターも可愛いです。

お部屋は奮発して露天風呂付きの燦里にしてみました。本来なら左手に富士山が見えるはずのロケーション。デイベッドが素敵です。

洗面所にはタオルウォーマー。有難い。

シャワールームがあって、その奥に‥

ゆったりとした造りの露天風呂!

鐘山苑は全126室ある巨大ホテル。今回泊まった燦里を含めいろんなタイプのお部屋があって予算や好みに応じて選べるのですが、恐ろしいのは、別墅然然を頂点に、館内の履き物や羽織が格付けチェックのように一目でわかるようランク分けされてること。当たり前と言ったら当たり前なんですがそれがかなり露骨で笑った。

鐘山苑名物のお抹茶をいただくためにお茶室へ。ちょうど混み合う時間に行ってしまった。ここも海外のお客さんが多い。忙しい上に言葉が思うように通じないせいだと思うのですが、スタッフさんがみんな若干イライラしながらの芋洗い状態で、残念ながらおもてなしとは程遠い印象でした。でもお茶室へのアプローチは素晴らしい。

お茶室近くの小屋では紅葉フェアをやってて、焼き芋と栗風味の甘酒がふるまわれていた。ここはさほど告知がされてないのか空いていてのんびり楽しめた。

優しい甘みが沁みる。

2万坪を誇る敷地だけあって橋まであることに気づいたけど、すっかり暗くなってしまったので明日散歩することに。

ごはんの前にラウンジとお風呂へ。

フロア限定のラウンジはとっても広々とした空間。お菓子やおつまみ、アルコールは時間限定ながら、かなり充実してる。ジュースやお茶類、簡単なスナックはいつでも。スタバのシロップなどもありました。

大浴場「赤富士」へ。大浴場前には富士山の湧水と温泉を飲めるコーナー。

内湯はあつ湯、ぬる湯が楽しめ、露天風呂からは天気が良ければ富士山が臨めます。

写真を撮り忘れたんですが、大浴場の湯上がりどころというか入口が異様に広くて立派。生姜のべっ甲漬け、ドリンク(一部有料)がいただける有人カウンターがあったんですが、この空間があまりに立派すぎて母もわたしも怯んでしまい(なぜ)結局何ももらわないままこの場を後にしました。

ごはんは、燦々ダイニング咲くやの半個室で。かなりオーソドックスでお値段を考えるともう一声欲しいなというのが正直なところでした。。

夕食の後はお待ちかねの太鼓ショー。富士山周辺の宿を探してる時、YouTubeでこの太鼓ショーを観たのがこのホテルを選ぶきっかけになったんですよね。

太鼓を叩くのはなんとホテルスタッフ(3チーム総勢15名らしい)。オーソドックスな1曲目からガチな2曲目、客席降りありの盛り上がる3曲目とバラエティに富んだ構成で期待以上の面白いショーでした。演劇畑の人間的には1、2曲がガチすぎてスマホで撮るのが忍びなく3曲目でゆるっとし出してから撮ったので一番共有したい素材がないのですが、本当に素晴らしかったです。中でも、小さい太鼓を超高速連打していたお兄さんの気迫のこもったパフォーマンスには痺れました。

ショーの後は太鼓の達人たちがそのまま司会と景品引換係に分かれ、ビンゴ大会に。ゲーム序盤で、隣に座る父が何の前触れもなくいきなりビンゴと叫び、母と二人騒然。その後、じゃんけんで競り負けて2等のブドウジュースをもらいました(鞄に詰め込むの大変だった)。

お部屋の露天風呂に入って早めに就寝。ちょうどいい湯加減だった。

翌朝。2日連続で何も見えなかったらどうしよう…とハラハラしていたんですが、快晴!しかも、史上最遅の初冠雪記録日というレアな日に当たりました。部屋から見た富士山。

本当にうっすら。

さっそく最上階にある露天風呂「富士山」へ。お風呂付き展望台みたいな場所で、遮るものなくただただお湯に浸かりながら富士山と向き合うことができます。男湯女湯時間交代制のため一番富士山を見たがってた父がこの快晴の下で入れずさほど興味のない母と私が入るという皮肉。その分、父は部屋の露天風呂に長々入ってたようなので奮発した甲斐はあったと思おう。

朝食は昨晩と同じ場所で。おかゆが嬉しい。

食後はお庭の散策へ。昨日から気になってた橋を渡った先にある山の途中まで全部ホテルの敷地らしい。すごい。

昨日焼き芋を食べた小屋周辺。

敷地内に川がある驚き。

忍野八海

珍しくお昼近くまでゆっくりホテルで過ごして、チェックアウト。タクシーで忍野八海へ。

oshino-navi.com

たまたま忍野八海を拠点にしたタクシー会社さんが来てくれ、帰りの予約もしたら荷物を預かってくれて楽だった。

忍野八海もインバウンド客で溢れていた。ひたすら綺麗な池を眺めて歩くだけなんだけど…楽しめてるかなと要らぬ心配。どういうわけかペット連れのお客さんも多かった。

これは鏡池忍野八海って特に入口があるわけではなく普通の民家の合間にあるんですね。

底抜池だけは入場料が必要。こういう写真を撮るために、って感じですね。

お土産屋さんを通ってしか行くことのできない湧池。美しいブルー。

と、あまりに無防備な試食用の漬物たち。

小作で初ほうとう

山梨に来たからにはほうとうにチャレンジせねばということで河口湖の小作へ。さすがの人気店でかなり並んだ。すぐ近くには保坂猛氏デザインで有名な雲形のほうとう不動の店舗も。

www.kosaku.co.jp

大広間に所狭しと座るお客さんの前に、勢いよく小鍋が置かれていく光景に圧倒される。わたしが選んだのは豚ほうとう。具沢山のおうどん入りお味噌汁と言ったところだけど、どのほうとうを選んでも有無を言わさずドカドカ入ってるかぼちゃでやや甘め。麺が太くて分厚いし、なにより麺も具も量がめちゃくちゃ多いので両親ともにさすがに残してた。わたしは意地で完食。関西人はほうとうが苦手な人が多いと耳にしたけど、量的に辛かっただけで味的にはかなり好きでした。

最寄りのバス停から河口湖駅へ。往路以上に混んでた。行きと同じく河口湖から三島へはバスで。三島に到着した時、バスの荷物入れから他の人のスーツケースも率先して出してくれるインバウンド客とそれをぼーっと何もせず眺める運転手という対比になんでやねん、となりました。

まとめ

私自身が富士山に特別感を見出せない人間だからだと思うんですが、なんでこんなに人が集まってるんだろう…富士山にあぐらかいて観光地としてアップデートされてないのに…というのが一番の感想でした…。

期待していた鐘山苑はバブルのゴージャスな雰囲気は残しながらもメンテナンス、リノベーションが行き届いててハード面は素晴らしく心地よかったのですが、スタッフさんが忙しすぎるのかなんなのかとても微妙だったんですよね。。フロントもお茶室も流れ作業的で目も合わないとか。給仕のスタッフさんが料理の説明どころか名前すら読み上げられず、新人さん(もしくはバイトさん)だったらそんなこともあり得ると思うけど、かといって溌剌さや丁寧さ、誠実さでリカバーというわけでもなく、なぜか半笑い、みたいな。。廊下で向こうからスタッフさんが向かってきてすれ違ってもスタッフ同士雑談しててこちらに目もくれない、とか。

自戒の念も込めつつ、接客態度、勤務態度って職場で伝染していくじゃないですか(それを社風というのかもしれないけど)、あんまりいい雰囲気を感じなかったんですよね…。両親を連れていく時はやっぱりいい体験をしてもらいたいから一人旅の時よりなおさらそういう部分が目につきやすいし、たまたま微妙な人に当たっただけなのかもしれないけど、前評判がよく太鼓ショーが素晴らしかっただけに残念に思いました。でもとりあえず父に富士山を見せるというミッションはクリアしたのでよかったです!