中国のSNS 小紅書(RED note)を始めてみました。
きっかけは、WeChat。
そもそも何で中国に興味を持ってるのかっていうのは、Sleep no moreを筆頭に気になるエンタメがたくさんあるからです。詳細は昔書いた上海旅行記をご覧ください。
ご存じの通り、中国ではXもyoutubeもインスタも規制されていて、日本からだと現地のエンタメ情報がかなり入手しづらく、これまではWeiboやらWeChatでちまちま情報を得るぐらいしかできていませんでした。
そんな中、WeChatで、演劇オタクのミニブログ的なものとたまたま出合って、内容も素敵だし、情報源としても最高やな~と思って読んでたんですよね。で、その記事の最後に貼ってあったのが小紅書のQRコード。
小紅書は中国版インスタと聞いていて、個人的にはインスタが全く好きじゃない(検索性最悪だし、情報を得るためのプラットフォームとしては終わってる)ので、まぁちらっと覗いてみるか…ぐらいの温度感だったんですけど、これがまぁ面白くて!
小紅書の演劇オタクたち
小紅書もインスタのように画像は必要なんですけど、少なくとも演劇オタクたちはそこに重きを置いてなくて、ミニブログ的に感想をつらつら書いたり、最新情報を発信したりしてます。字数の上限は1,000文字。日本だと当たり障りのない感想になりそうなのが、臆せず良し悪しを書いてる人が多くて、情報としても信憑性高め。
しかも、驚くべきは小紅書のユーザーは20〜30代がほとんど、ということ。日本の観劇層より圧倒的に若い彼女たち(ほぼ女性)がめちゃくちゃアグレッシブに舞台を観て、感想を発信してる、という事実だけでもう尊い。
中国では、おそらく政治的な制約もあって、海外の演劇・ミュージカルの権利を買って自国のキャストで上演する機会はそんなに多くなく、自国制作の大規模ミュージカルもほぼないので、キャパの大きい劇場は、欧米やアジア各国からの招聘ものでほぼ埋め尽くされてます。
もちろん日本のように、推してる役者、ジャンルを中心に観るオタクも多いけど、海外公演が多い分、おのずと観客の守備範囲も広くなり、国内外の舞台に対して好奇心も知識も持っているという印象で、総じてフットワークも軽い。その辺りは日本から度々渡韓するミュージカルオタクと共通しているかもしれないけど、やっぱり人口が多いですからね…圧倒されます。
小紅書のよさ
というわけで、小紅書は、高度な知識と好奇心を持った若いオタクたちがそれぞれ発信する場なのですが、他人の書いた投稿に対して積極的にコメントを残すのも特徴のようです。インスタとかXはもうインフルエンサーとそうでない人の区分が出来上がっているし、炎上とかバズることはあっても、関係性ができてないうちからガシガシコミュニケーションを取るってほとんどないと思うんですけど、小紅書は初対面かつ外人である私に対してもガンガンきます。
長年インターネットをやってきた演劇オタクとしては、昔、個人のHPに必ずあった掲示板(懐かしー!)とかブログとかX黎明期に、何か新しいネタが出る度にみんなでわいわい言い合ってた頃の風情に近いものがあって、あぁ昔ってこうだったよな~とかなり居心地がいいです。
実際に発信してみて
なんだか映えを気にしなくてもよさそうだし、ブログの延長線でいけそうだぞ、と察したので、読むだけじゃなくて、自分からも発信してみることにしました。
演劇オタクの日本人はあまり小紅書で発信してなさそうだったので、日本人であることを明かした上で、このブログで書いてるような、日本で観た舞台、現代アート、旅行の感想を短くまとめて発信してみることに。すると、意外に反応があって、1週間で100フォロワーを超えました。
もちろん中国語は一切できないので(Duolingo3日目でとまってる)、日本語で書いた文章をChat GPTに投げ込んで中国語翻訳して(あいつめ勝手にアレンジしてくるので阻止しながら)投稿してます。
正直、どれほど翻訳が上手くいってるかはわからないし、たまにChat GPTが堂々と嘘ついてきよるのでそれに注意しながらですけど、英語戯曲もDEEP LよりChat GPTの方が上手いことそれ風に訳してくるので、変なことにはなってないのかなとは思う…というか思いたい。
ちなみに、小紅書のアプリは今年から日本語対応し始めたようでメニューも日本語で読めるし、各投稿・コメントの下にある翻訳ボタンを押せば、それなりに日本語で読むことができます。日本語交じりの文章だと翻訳ボタンが使えないけど、コピペして他の翻訳機にかければいいだけなので、言葉のハードルはかなり低いです。
もちろん、中国の政治的な難しさや情報統制の怖さも認識していて、危なくなればすぐに引き上げるつもり(突然BANされたなんてことも聞く)だし、自分がなんかしくったら、国際問題に発展するぞ…(ごくり)くらいの危機感はもって丁寧にやってます。
ただ、今のところは、いろんな輩がいるXで自分のTLは穏やかで常識的なのと同じように、強固なアルゴリズムで(それはそれで怖いが)ヘイト投稿は見かけないし、そういうコメントを投げかけられたこともありません。
むしろ、非常にフレンドリーにコンタクトを取ってくれます。
中国語のコメントも翻訳すれば一発でわかるし、丁寧な日本語を操る留学経験者や、おそらく翻訳機能を使ってわざわざ日本語で書いてくれてる人もいれば、謎の大阪弁を操る人もいたりして。日本の好きな作品や役者、来日した時に観た舞台を教えてくれたり、日本の舞台の質問してくれたり。逆にこちらから中国のエンタメ市場に関してたくさん質問を投げかけても、親切にしっかり答えてくれて、上海に来るときはガイドするよ~という反応もあったりで、たった1週間なのにかなり知見が広がっています。
中でもびっくりしたのは、BTTFの感想で、四季の推し 野中さんに触れた時(推しを中国で広めようという壮大な計画)、「野中氏=四季で悪役をやりまくってる人」というあまりに正しすぎる認識を持ってたこと。あと、歌舞伎好きな人に『ショウマストゴーオン』の配役を伝えると、「浅野さん、久しぶりですね!」というコメントがきたり、松竹座の閉館を一緒に悲しんでくれたり、と、なんかもう…知識量がすげぇ…!と本当に感激してしまって…。
なので、こちらも最初こそ、海外に発信するものだからあんまりニッチなこと書いてもわからんよな…と毒にも薬にもならないどうでもいい内容の感想を上げてたんですけど、逆に失礼やなと感じ、普通に書くようになりました。
これまで、ミュージカル、文楽、ストレートプレイ、歌舞伎、宝塚OG、美術館、旅行となかなか振幅広く書きましたが、それぞれに反応してくれる人がいるというのが嬉しい。この調子でアカウントを大事に育てて、ゆくゆく仕事面でもプラスに働けば…と思ってます。
正直、個人情報の安全性はわからないので一概にはオススメできないけど、アカウントを取らなくても閲覧だけならできると思うので、興味ある方はちょっと覗いてみてください。少なくとも古の演劇オタクにとっては懐かしさを感じる場所だと思います!
…以上、小紅書1週間体験レポでした!