だらだらノマド。

趣味、日常をゆるゆる綴るライフログ。

2023年舞台を雑に振り返る。

今年観た舞台リスト

 

『4000マイルズ』@シアター・ドラマシティ
『マヌエラ』@森ノ宮ピロティホール
朗読劇『BASE METAL』@シアター・ドラマシティ
ミュージカル『ザ・ビューティフル・ゲーム』@梅田芸術劇場メインホール
二月花形歌舞伎『新・三国志 関羽篇』@博多座
木ノ下歌舞伎『桜姫東文章』@ロームシアター京都サウスホール
ミュージカル『キングアーサー』@兵庫県立芸術文化センター大ホール
ミュージカル『MEAN GIRLS』@森ノ宮ピロティホール
ミュージカル『DREAM GIRLS』@梅田芸術劇場メインホール
Cosmos 25th Special Concert 『明日へのエナジー』@よみうり大手町ホール
ミュージカル『バンズ・ヴィジット』@シアター・ドラマシティ
『キングダム』@梅田芸術劇場メインホール
OFFICE SHIKA PRODUCE『ダリとガラ』@ABCホール
南極ゴジラ『南極ゴジラの地底探検』@アートエリアB1
劇団四季『ノートルダムの鐘』@京都劇場、四季劇場[秋]
泊まれる演劇『ホテル・インディゴ』@HOTEL SHE, OSAKA

ミュージカル『おとこたち』@森ノ宮ピロティホール
ミュージカル『太平洋序曲』@梅田芸術劇場メインホール
ミュージカル『SPY×FAMILY』@兵庫県立芸術文化センター大ホール

ミュージカル『ジキル&ハイド』@梅田芸術劇場メインホール
鳳凰祭四月大歌舞伎夜の部『与話情浮名横櫛』『連獅子』@歌舞伎座
宝塚花組『二人だけの戦場』@梅田芸術劇場メインホール
『ラビットホール』@森ノ宮ピロティホール
劇団四季『美女と野獣』@舞浜アンフィシアター
劇団四季『アナと雪の女王』@四季劇場[春]
『パラサイト』@新歌舞伎座
泊まれる演劇『雨と花束』@HOTEL SHE KYOTO
宝塚花組『鴛鴦歌合戦』『GRAND MIRAGE!』@宝塚大劇場
ミュージカル『ファントム』@梅田芸術劇場メインホール

ミュージカル『SUNNY』@シアター・ドラマシティ

七月大歌舞伎夜の部『俊寛』『吉原狐』@松竹座
新作歌舞伎『刀剣乱舞』@新橋演舞場

ミュージカル『カラフル』@兵庫県立芸術文化センター中ホール 

ミュージカル『ピーターパン』@梅田芸術劇場メインホール
坂東玉三郎特別公演『怪談牡丹灯籠』@南座

九月花形歌舞伎 『新・水滸伝』@南座

ミュージカル『ラグタイム』@日生劇場

DAZZLE『Unseen you』@シャレイ白金

宝塚歌劇 雪組 pre100th Anniversary 『Greatest Dream』@Brillia Hall

ミュージカル『アナスタシア』@梅田芸術劇場メインホール
『My Boy Jack』@兵庫県立芸術文化センター中ホール
ミュージカル『天使にラブ・ソングを』@シアターオーブ
イキウメ『無駄な抵抗』@世田谷パブリックシアター
劇団四季『アラジン』@四季劇場[海]
『ねじまき鳥クロニクル』@シアター・ドラマシティ

宝塚花組『Be Shining!!』@神戸こくさいホール
ミュージカル『東京ローズ』@新国立劇場小劇場
daisydoze『ANIMA』@BnA_WALL
『ハリー・ポッターと呪いの子』@赤坂ACTシアター
MYAA『letter pool』

ミュージカル『ジョン&ジェン』@新歌舞伎座

NTL『レオポルトシュタット』@大阪ステーションシティシネマ
『Bad News☆Good Timing』@DVD
中野成樹+フランケンズ2022『EP1(ゆめみたい)』@アーカイブ配信
MONO『相対的浮世絵』@EPAD
海宝直人コンサート『ATTENTION PLEASE!』@ライブ配信
RINCO PRODUCE STAGE『リミットオブタイムラグ』@DVD
ハイブリッドイマーシブシアター『同窓会』@アーカイブ配信
イッツフォーリーズ『洪水の前』@アーカイブ配信
Aマッソ『滑稽』@アーカイブ配信
ミュージカル『NOW LOADING』@アーカイブ配信
『桜姫東文章(狂い咲き)』@アーカイブ配信
演劇調異譚『xxxHoLiC』@U-NEXT
『セトウツミ』@アーカイブ配信
ヨーロッパ企画『ギョエー!旧校舎の77不思議』@U-NEXT
NTL『ライフ・オブ・パイ』@̪シネリーブル池袋
シベリア少女鉄道『当然の結末』@アーカイブ配信

ミュージカル『シュレック』@ライブ配信

果てとチーク『くらいところからくるばけものはあかるくてみえない』@アーカイブ配信
松竹ブロードウェイシネマ『プレゼントラフター』@WOWOW

東京夜光『BLACK OUT』@アーカイブ配信
ムシラセ『眩く眩む』@アーカイブ配信
タカハ劇団『美談殺人』@アーカイブ配信
タカハ劇団『おわたり』@アーカイブ配信
劇団四季『ロボット・イン・ザ・ガーデン』@アーカイブ配信

大地真央50周年記念コンサート『Pure Gold』@ライブ配信

『くるみ割り人形外伝』@アーカイブ配信

 

すっごい雑に振り返る。

作品部門

今年はやはりノートルダムの鐘』に出会えたことが一番の喜びでした。ほか、ミュージカルでいうとラグタイムも詰め込みすぎのきらいはあれど見応えがあったし、『おとこたち』も音楽に心情を乗せるミュージカルの原点を見たようでよかった。そういう意味では『NOW LOADING』も。お芝居だと『ラビットホール』が翻訳のうまさが光り、ナチュラルな日本語の会話劇に仕上がっていて抜群に面白かった。リアル過ぎてお腹痛くなりながら観た、演出助手が主役の『BLACK OUT』は場面転換の美しさ込みで印象深い。『おわたり』の眠る女の話も好きだった。

歌舞伎は意外とたくさん観た年だったけど、『新・三国志 関羽篇』で久々にスケール感の大きなスーパー歌舞伎を堪能できたのが何より幸せだった(今思えばあのタイミングでよだいめ観ておいてよかったというのもある)。イマーシブは泊まれる演劇の『雨に花束』の空気感が非常によく、『藍色飯店』に次ぐ良い体験になりました。

『Greatetest Dream』のブルースレクイエムを歌う安蘭けいさんの後ろに香寿たつきさん、月影瞳さんのボニーとクライドが微笑んで佇んでいるって反則じゃないですか…(ギャン泣き)。1日だけの超レアシーン…もはや白昼夢…。


演出部門

『DREAM GIRLS』(眞鍋卓嗣さん)は作品としてはそこまで刺さらなかったけど、スタイリッシュだった。ねじまき鳥クロニクルインバル・ピント)は舞台ってこんなふうに使えるの?と目から鱗の連続。まるで現代アートのような舞台。ねじまきがアナログのすごさだとしたら『アナスタシア』(ダルコ・トレスニャク)は真逆で、舞台での映像使用は本来好きではないはずなのだけど、魔法のように移り変わる精細な映像には思わず見惚れてしまった。魔法と言えば、ハリー・ポッターと呪いの子』(ジョン・ティファニー)のあらゆるギミックをこれでもかというくら詰め込んだアトラクションのような舞台も印象深い。京阪電車駅ナカという独特の空間を生かした冒険譚『南極ゴジラの地底探検』(こんにち博士)も大変エモかったし、『ダリとガラ』(丸尾丸一郎)の幻想的なオープニングとダリとガラをリレー式で演じつないでいくのも好きでした。

キャスト部門

全体的なキャスティングのうまさを感じたのはMEAN GIRLS生田絵梨花さん、田村芽実さん、石田ニコルさん、松原凜子さん、松田るかさん他)と『ラビットホール』(宮澤エマさん、成河さん、土井ケイトさん、 山﨑光さん、シルビア・グラブさん) 。『太平洋序曲』『アナスタシア』『シュレックは大活躍のアンサンブル一人一人の上手さが際立っていた。

お芝居が圧倒的だったのは『4000マイルズ』高畑淳子さん。彼女じゃないと作品が成立しなかったと思う。『MY BOY JACK』で初めて舞台姿を観た前田旺志郎くんも真摯にお芝居に向き合ってるのが伝わってきてよかった。『キングダム』『セトウツミ』で観た牧島輝さんの独特の声も印象に残り、今後注目したい。『キングダム』だと限られた出番ながら場をかっさらっていった朴璐美さんは鳥肌もの。『ピーターパン』山﨑玲奈さん、東京ローズ鈴木瑛美子さんは若手ながら歌、お芝居、舞台姿もトータルでよかった。『SUNNY』瀬奈じゅんさんの女子高生時代を演じた須藤茉麻さんのカッコよさにも惚れた。

やっぱり動ける役者って最高やな‥としみじみ感じたのは桜姫東文章ねじまき鳥クロニクルの成河さんや石橋静河さんを見て。

歌舞伎は、仁左衛門さんの俊寛が観られたことが財産。おーい‥のくんだりの寂寥感が胸に迫り、これまで観てきた『俊寛』とは全く後味が違った。團子くんの獅子奮迅の頑張り、『連獅子』の左近くんの頼もしさ、『吉原狐』の米吉くんのチャーミングさ、刀剣乱舞での活き活きとした花形チームなど、若手の活躍も忘れ難いです。

あと、外せないのは『天使にラブ・ソングを』森公美子さん演じるデロリス。今度こそ最後のデロリスだったと思いますが、大阪ではマチソワ緊急登板もありつつ、前回にも増して気迫のこもったただただ最高のパフォーマンスでした。この作品って、ノリのいいハッピーミュージカルと捉えられがちなんですけど、前に書いた感想通り、モリクミさんのデロリスで見ると「人生」の物語に様変わりするんです(でありながら、洋画の吹き替えっぽいキャラでコメディセンスも抜群っていうのも好きなんですけど)。で、デロリスがそうだと、エディや修道院長、メアリーロバートたちの人生の理想と現実、選択がより浮き出て見えて、ほぼ全シーン泣くという…。ハマり役ってこういうことなんだな…と今回もしみじみ思いました。ツレ様(鳳蘭さん)も。

LDHを全く知らん人間なのでラグタイムのNESMITHさんの説得力あるお声に度肝を抜かれつつ、スカピンぶりに見た石丸幹二さんと安蘭けいさんタッグの波長、抜群だなぁと感じた。『ジキル&ハイド』の世代交代したトライアングル(柿澤勇人さん、真彩希帆さん、桜井玲香さん)は鮮烈。『アラジン』は去年観たキャストからガラリと変わり、瀧山久志さんのジーニーが第四の壁をまさに魔法のように自由自在に飛び越えた狂言回しっぷりで出色。『バンズ・ヴィジット』の二重の意味でのプレーヤーにも拍手!

そしてそしてノートルダムの鐘』の野中万寿夫様のフロローに目をむいた話は何度もしてるのでここでは詳しく書かないけど、もう衝撃でした(白目)(また目をむく)。この歳になって今更「推し」できるんやな…っていう衝撃もあり、ある意味激動の1年でした…。