だらだらノマド。

趣味、日常をゆるゆる綴るライフログ。

『パラサイト』と『ミッドサマー』


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遅ればせながら、ようやく観てきた。(2月の話です)
半地下に棲む貧困一家とセレブ一家の対比をシニカルに描きつつ、口から出任せでセレブ一家の信用を勝ち取り芋づる式に一家丸ごと寄生していくブラックコメディ的な面白さから、嵐の夜のもうひとつのパラサイト一家の登場で一気にスリラー(もしくはホラー)と化し、パラサイト同士のおぞましい潰し合いへとギアチェンジ。キャンプごっこをするお屋敷と否応なしに水没していく半地下の惨いまでの対比が挟まってからは、宿主との関係性が徐々に変化。遂にパラサイトの怒りの矛先が変わる超サスペンスフルな見せ場から、地下からの救難信号に「夢のまた夢」で応える一周まわってのシニカルエンド…。韓国らしい高い熱量を維持したまま、起承転転転結くらいの激しいドライブ感。圧倒された。というか、もはや酔うレベル。 好みかと言われればそういうわけでもないんですが、本当によく出来ているなー!と感動した。

しかし昨今の日韓を代表する映画がこの『パラサイト』と『万引き家族』っていうのはヤバさを感じますね。実は『万引き家族』はまだ見れてないのでどうこう言えないのですが、同じ是枝監督の『そして、父になる』の二家族の徹底的な貧富さの対比を思い出した。「スメル」的なものがたくさん、そして精緻に散りばめられている。フードコートでのストローがじがじとか。ただ、『そして、父になる』で両家族を結び付けるのは子供取り違えというある種のマジックによるものなので、『パラサイト』の金持ち一家を内側から食い破るような生命力はなく、静かな軽蔑と屈辱を浴びるだけ。(ちなみに、この映画、写真の扱いがめちゃくちゃ良くて、念入りに選定した額縁入りの写真とデジタルカメラに残った未整理のデータの対比、最高です)地下からの復讐といえば、忘れられないのが、去年観た『アス』。劣悪な生活環境によって同じ姿形なのに全く違った性質を獲得した地下の「わたしたち」が、富を搾取した地上の「わたしたち」に復讐する。実は、ヒロインが幼い頃に地下の彼女と入れ替わっており、「ドッペルゲンガー」側がまさかのオリジナルだったというオチ。これ、今思えば『そして、父になる』的なマジックと『パラサイト』的な強烈さを兼ね備えていますね…。

はい。『ミッドサマー』も観ました。

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『ヘレディタリー』で懲りてたはずなのに何で見に行ってしまったんだろう…(深い悔恨)。終始、血筋に呪縛されていた『ヘレディタリー』とは違って、今回のヒロイン ダニーは精神不安定だった妹による無理心中により、序盤で家族全員を亡くしてしまう。この時点でかなりショッキングでヒロインにも観ている私たちにもかなりの精神的負荷がかかるのですが、以前からダニーを疎ましく思ってる彼氏のクリスチャンは、その事件の翌日も平気でパーティーに行こうとするし、壮絶な辛さに全く寄り添ってくれない。ホモソーシャルな(女性をおかずにしてばかりの)ゼミ生の集いに逃げて、いつの間にかゼミ仲間と海外旅行すら取り付けている。ダニーも旅行に同行するもホモソーシャルな彼らに与することもできず、微妙な空気感が流れる。呪縛が生まれる程の関係性がどこにもなく「疎外感」しかない。

やっと到着したペレの故郷ホルガはゆるふわなビジュアルとは裏腹に、狂ったカルトコミュニティと判明。クリスチャンと友人のマークは卒論の研究対象として(一歩引いた目線で)調べ始める。ホルガでは、誰もが規定の年齢に達したらライフサイクルを保つため崖から身を投げる(美の象徴だったビョルン・アンドレセンが老いの象徴として登場する衝撃)。その他の宗教儀式にも自ら命を捧げる。全員が「家族」(ホモソーシャルな輪もない)で、視線を、歌を交わし合い、他人の感情を全身で受けとめて同じ熱量で共鳴しあう。要は、死にもルールが敷かれ、ルールを守る限りは家族として承認され(逆にルールを破れば処罰され)、特定の誰かを蔑ろにしたり無碍に扱うこともない。となると、メンタルヘルス的にどちらが健全で、正しいのか、という疑問が湧いてくる。事実、思いがけない形で家族を亡くして、おまけに彼氏たちにもまともに取り合われなかったダニーは、誰よりこのホルガに馴染んでいく。ダンスで高揚した気分もクリスチャンの裏切りを知った時の慟哭も、呼吸のリズムすらホルガのみんながシンコペーションしてくれる。不寛容さを増す一方で執拗に共感性が求められるアンバランスな風潮を反映した現代の寓話だな、と思いました。

冷静に書きましたけど、本来の感想はまったく違いまして…

もう、めちゃくちゃ気持ち悪くて。ストーリー自体は古典的で好き系ではあるのですが、グロい系が苦手なわたしにとっては、視覚的にひたすら生理的嫌悪感を煽り続けてくる感じが、悪趣味としか思えなかった。なんでそこまで執拗に映すの?と。まだ音で怖がらせてくれたら心の準備もできるのに、無音で唐突に酷い死体カットになったりするので、もうこちらとしては薄目待機で防衛するしかないという…。ま、グロ系のホラーはみんなこんなものなのかもしれないけど。おかげさまで、見事、「ミスト」、「八甲田山」、「ボルケーノ」のトラウマ三大映画の仲間入りを果たしました!おめでとうございます!というわけで、わたしは今後、アリ・アスター作品は少なくとも映画館では見ません。清く正しく美しくおぞましいジョーダン・ピール派として生きていきます!

『紅-ing!!』@梅田芸術劇場メインホール 感想

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星組はれおんくん時代からタイミングが合わず、紅さんの大劇場トップ作品は、実はスカピンしか観れていない。そんな浅い思い入れながらも観てみると、(作品の内容や出来とは別に)宝塚OGって本当に面白いなぁ…とつくづく感じた。というのも、『REON JACK』や『MANA ISM』、『SECRET SPLENDOUR』のような退団1発目、『いじらしい婚活』のような周年ものを観るご縁が多々あり、ワンマンタイプのOG公演はもはや宗教儀式と認識するに至ったのですが、スターさんの個性や人となり、ファンとの関係性が自ずとにじみ出る(そして、見事に宗派が違う)んですよね。

『紅-ing!!』は、宝塚時代からのスターイメージ、作品感を引き継いだ、さよなら公演第2弾的な、という意味では『REON JACK』に少し似ていた。背景のLEDパネルに現役時代の舞台映像や写真がふんだんに登場するので、そういう意味でも、あれ?まだ退団してなかったんだっけ…?という錯覚に何度も襲われた。(そういや、LEDって、いつのまにかあんなに薄くて高精細になってるんですね…スクリーンかと思った…)ただし、周りのキャストがれおん礼賛の信者に徹した『REON JACK』とは違って、紅さんは在団時からの十八番 客席案内係 紅子を自分に憑依させて、紅子の口を借りてファンとのキャッチボールをしてみせる。つまり、ファン代表としてファンの気持ちを代弁しながら(でも同担拒否気味)紅さんの胸の内もちらつかせ、退団したての紅ゆずるに対する不安も喜びも(『SECRET SPLENDOUR』の時にもあったスカート問題。今回は紅子が布石を置く。)縦横無尽に話題を切り替えながら毒舌でまくし立てる。言葉尻が現役時代より一層キツくなり、特に男性ダンサーに対する態度はものすごくハラハラしたけど、みんな湧いてたからいいのかな‥。その男性ダンサーとの場面や、終盤の「My Way」、「私は私」、そしてダメ押しのMCは、「自画自賛」、「自己肯定」、「自己愛」(一応、紅子というていではあるが)の言葉で埋め尽くされる。それは、宝塚史上唯一無二の喋りでトップスターまで上り詰めた彼女らしいジョークなのか、はたまた不安の裏返しからくる必死さなのか…。あまりに強烈で熱烈な言葉のオンパレードに、肝心のパフォーマンスが記憶の奥底に沈んでしまう…というか、始めから、がらんどうなのかもしれない。どちらにせよ、紅さんらしいなー、と思った。
取り巻く女性陣は星組を中心にしたOGメンバー。宇月さんのスキルが抜きん出ていて、バリバリ歌い踊っていたのが嬉しかった。男性ダンサーは、田極さん、小南さん。「最後のダンス」は贅沢に本物のトートダンサー2人を従えて。しかも、東宝版よりも遥かに踊り狂う振付(東宝版、どうせわさわさ踊るならこんな感じにしてくれ…)。田極さんがもうキレキレっで…ずっとガン見してました…

明けてない。 1月よもやま

0101
年末からの仕事。めちゃくちゃ穏やかな現場で全く辛くはないけど、年越しの感覚は1ミリもないので、まだ2019年が続いている。いただきものが美味しかった。

0102
仕事。いまだかつてないほどにノーストレスだったのに、ちらっと顔を出したおじさんたちの宴会で下ネタ被爆

0103〜0106
仕事。YouTubeでずっと東京03を見まくっていた。年末のNHK TV放談(ザッピング中に見入ってしまった。毎年やってるっぽいので来年は録画しよう)でも、東京03youtube公式アカウントでコント全編をアップロードしていて、若い世代にも人気が出た結果、ツアー公演の動員が急増と紹介されていた。関西のコントは漫才と兼ねている芸人さんが多いから、漫才的な掛け合いを立体化しているイメージを持っていて、かたや関東のコントはもっと演劇的。不条理な世界の一部を切り取っている感じ。コントは圧倒的に関東勢が好き。東京03は本音と建前のズレ、嘘、見栄、他人へのフラストレーションの蓄積(まさに「蓄積」というコントがあるように)をきっかけに、人間関係のあらゆる気まずさや不全をコント化する。アンジャッシュがすれ違いコントで、ボタンを掛け違っているのに、見かけ上は奇跡的に噛み合っているあのユートピア的な滑らかさとは真逆で、そっとしとけば流せたかもしれない引っ掛かりを、ついつい言語化してしまって事が大きくなる悲哀。シニカルな面白さが、心地いい。

0107
ダルマイヤーカフェでモーニングして『グレタ』を観に行こうと思ったけど、そんな元気はなかった。農家厨房で麻婆豆腐を食べた。

「インポッシブルアーキテクチャー」展へ行った。

www.nmao.go.jp

政治的、予算的問題、コンペ落選、頓挫、そもそも3次元で建てる気ない空想、いろんなレベルの「インポッシブル」な建築のデッサン、イメージ図、模型、映像が建築家ごとに並べられている。「日本の建築」でも同じような展示方法で、本当に当たり前のことなんだけど、建築そのものが現実に実在してもしていなくても、どっちみち美術館内で展示できないので、展示の質量的にはほぼ同じっていう。それだけに実現可能性、代替可能性、"if"をより強く感じさせる。建築はアートであるだけでなく、風景でありランドマークであり私たちの暮らしの一部でもあるから、そのありようが私たちの人生や世界を大きく変えるわけで、その大きな岐路に立たされている不思議な感覚だった。その意味で、今回最もフィーチャーされていたのは、やはりザハ・ハディドの新国立競技場。彼女の奇抜なデザインのために実現しなかったような報道というか茶化しが連日なされたけど、キャプションによると、実現までのすり合わせは最終段階まで進んでいたとか。華々しいPVを囲むように模型やデザイン画がいくつも誇らしげに置かれていて、しみじみしてしまった。あったかもしれない東京、あったかもしれない2020があまりに生々しく輝いていたから。
川喜田煉七郎さんの心底観にくそうな劇場や、タトリンのカッコいいタワー、安藤忠雄の頼まれてもないのにデザインした中之島公会堂の狂気じみた入れ子エッグや、ブルーノ・タウト生駒山都市計画が進んでいれば、今とはちょっと違う世界になっていたんだろうか。そして、アーキグラムの超SFなウォーキングシティが実現する日はこの世界の先に待ってるんだろうか。

チラシで塩田千春展@岸和田の情報を知る。無料らしい…。

https://www.city.kishiwada.osaka.jp/uploaded/attachment/82260.pdf

帰って、母から猛烈に勧められた「アクア・ヴィーテ」を観る。

0108
『マスカレード・ホテル』を観る。

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0109
念願の『スターウォーズ  スカイウォーカーの夜明け』を観る。

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0110
春に家族旅行をすることになった。当初は旅行会社のフリープランで予約するつもりだったけど、狙ってた宿と飛行機セットが楽天トラベルだとやたら安く、予約。ちょっとおかしなくらい安いので、旅行慣れしてない我が家では、騙されてないか、なんか裏があるんじゃないか、と疑心暗鬼に襲われている。

0111
頭の欠けた「ストレンジャー~上海の芥川龍之介~」を観る。結局、男の異国探訪は女を買うことなんだよな…と嫌悪感を抱きつつ、ロケーションの美しさに圧倒された。清朝が倒れ混沌を極める1920年代の上海。どうやら上海にある映画村で撮影されたようで早速、次回行きたいとこリストに加えた。念願のお雑煮を食べる。美味しい。

0112
ひたすら旅程組み。この時間が一番楽しいかも。

0113
「四海の数」とヨドコウ迎賓館へ。

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0114~0115

仕事。

0116
ダンス オブ ヴァンパイア』を観る。

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0117
ジョーン・ジョナス展へ。

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リンクし合う三面の映像のひとつにクリスタルの影が映り込む。居心地はとても良かったけど、難解な展示。

0118
ゴーン・ガール』を観る。

 ミステリー版『LAST 5 YEARS』的な出だしで、理想に固執していく女と理想を放棄していく男がすれ違っていく。それをいかにすり合わせていうかが結婚生活というものなんだろうけど(結婚のあてもない奴が偉そうにいう)…と思っていたら、ゴーンしたガール がかなりヤバいやつだった。やってることからするとサイコパス以外の何者でもないのですが、それもこれも彼女の執着する「理想」とやらが自分自身ではなくて、幼少期の頃から母が彼女をモデルに描き続け、大ベストセラーになっている「完璧なエイミー」に依るものだから。その絵本との比較でしかないので、一般大衆からどう見られるか、そして、愛情とか共感とかプラスの関心を得ることが第一で、そのためには自分の身がズタボロになろうが他人を殺そうが厭わない。というか、彼女は現実の自分を映す鏡を持っていない。テレビカメラや監視カメラに映る用意周到な姿とは逆に、テレビで自分のニュースを見つめる時のあの無防備な姿ときたら…!一方で、妻殺人の嫌疑がかかる夫はあまりにセルフイメージに無頓着で、テレビやSNSで世間から非難にさらされる。いくつかの失敗を経て、簡単に覆るセルフイメージを徐々に自覚し始め、積極的にマスメディアを活用していく。そんな2人が晴れて?夫婦生活に復帰して、実情は空っぽなのに大衆からの視線を一身に集めていく姿は、ただの一般市民も広く自覚的にセルフイメージを操って発信しあう時代の怖さを感じた。

0119
ティエラ ランチの復活を知る。

0120
上海旅行記で大事な話が抜けていたことに気づいた。わたし、地下鉄で、思いっきりドアに挟まれてみんなに救出されたよ…!(追記するまでもない)

0121
朝から正代が弾んでる映像を観て、明るい気持ちになれた。ご縁あって(という言葉の汎用性)S先輩と『えんとつ町のプペル』を観に行く。何かと話題のキングコング西野さんの絵本を元にした(舞台版の脚本も担当)、何かと話題の児玉明子氏による演出舞台。客層は小さい子から若年層が多く、男性も多かった。
シーンごとに話が寸断されて流れが悪い。えらく唐突な設定、展開、キャラクターやなぁ…とか、その後どうなったんや…とか、「腐るお金」を巡る異端審問所のモチベーションは一体…?とか、と思っていたところが、あとから絵本を読むと、全て舞台オリジナル部分だったことがわかった。

r25.jp

児玉先生は相変わらず、やりたいことを詰め込んでみた!な演出。途中、真っ暗な中で懐中電灯のダンスがあって、いまだに光と影に夢中なんだねぇ…と目を細めてしまった。原作を読むと、ストーリーよりも細部まで書き込まれた街の風景や、和洋折衷のレトロな世界観が魅力的に見えるけど、残念ながら、映像やプロジェクションマッピングが多用されている割にはその世界観を舞台上に移しきれていない。装置まで予算が回らなかったか、魅力が乏しく映像との馴染みも悪い。おまけに、転換を役者が担い、かなり危なっかしかった。

観劇よりも、会場のAiiA 2.5 Theater(神戸オリエンタル劇場)へ辿り着くまでの、入る建物を間違えたのでは…?と思わざるえない廃墟っぷりのインパクトが強烈で、忘れられない。

0122
いつ行っても満身創痍の美容院のお姉さんが、今度はヒモ男にたかられているらしいので、縁切り神社を勧めた。毎月こうも人生イベントが目白押しで起きるものなのか…。

0123
謎の生物の背に乗って、滋賀の山々を爆走する夢を見た。

0124
『サクラヒメ』を観る。

kotobanomado.hatenablog.com

0125
『CHESS』を観る。

kotobanomado.hatenablog.com

そのまま、後輩のライブを観に行く。これ、前のブログでも書いた通り、特定されてしまうから、あまり詳しくはお伝えできないのが無念なんですけど(このブログ読んでる人間そういないのでまぁいける気もするが)本当に最高のコンセプトの活動してまして。しかも今回、彼女たちのコンセプトとは全く真逆の元プロアイドルが加入したことで、夢とか好きなことは仕事とは別に追いかけ続けたり頑張ったりして良いし(仕事とも両立できるし)、さらに、一回辞めてもまた夢見ていいんだなとも、教えてくれる。後輩ちゃんもカッコよく踊って輝いてたし、推しの子は相変わらず何から何まで可愛いかったし、ダンスがさらに上手くなった子もいたし、みんな最高に楽しそうだった。これ、本当に宣伝したいんだけどな…。いつか本人許可取れたら載せたい。
0126
2月の出張に引っ付けるお出かけと3月のフェリー旅と日帰り旅の旅程組みと予約。「ダーウィンがきた」のオシドリの巣立ちがなかなかエグい。でもワンオペ育児のメス同士で効率よく暮らしてて、そこだけ切り取ると理想だった。
0127
東京へ。歌舞伎町のゴジラを見る。いつかこのホテルに泊まるぞ!側面にも平成シリーズのイケゴジが。きゅん。

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何故歌舞伎町かというと、イマーシブエクスペリエンスの中でよりゲーム的なものを求めて、K先輩と東京ミステリーサーカスへ行ったから。

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mysterycircus.jp

平日昼なのに混んでるのにまずびっくり。といっても、アトラクション数が多く、みんな別々の手がかりや謎解きのための動きをしているので、不快な混雑ではない。オールナイトニッポンとコラボした脱出ゲームとか面白そうなものもあったけど、いろんな意味でハードルが高そうなので、ミステリーメールボックスを試してみる。

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封筒の中に入った謎を解き明かし、MYSTERY MAIL BOXを開く鍵を導き出せ。MYSTERY MAIL BOXのグローバルバージョン登場!!英語/日本語の両語併記で、簡単な英語もしくは日本語が分かればプレイ可能。直感的に解ける謎を集めた、世界基準の謎解き体験。

所要時間は30〜90分と聞いてたんですが、2時間やっても最後まで行き着かずタイムアップしました…(そんなことある?)めちゃくちゃ簡単なはずなのに、手がかりを求めて何度も階段を上り下りしましたね…。でも、右往左往しながら悩むの、楽しい!このアトラクションのいいところは自分のペースで解いていけて、今回みたいにたとえその日中に解ききれなくても、次回資料一式を持って行けば、続きを楽しめること。1000円でこんなに楽しめるとは思ってなかった…。また来よう…。

その後、老舗のあんこう鍋をご馳走してもらう。

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isegen.com

関東らしい辛めのおだしにゆずが効いていて、あんこうはぶるんぶるん。ウドと銀杏がおいしかった。

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周りは仕事帰りのサラリーマンが多くて(我々は出張前乗りで サボったサラリーマン)東京ってこういう粋な飲み方がさらっとできるんだな、と感激していたら、仕事帰りにさらっと嗜める額ではなかった。みんなそんなカジュアルな感じでよく来れるね…!?
早めにホテルへ向かう。前にもらったTHANNのアメニティを使ったら、かつて身に纏ったことのない芳しい香りを放つようになった。
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仕事。隙間に美術館とか芝居行けるかな、とわくわくしてたけど、そんな空き、微塵もない。かろうじて肉を食べる。

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あと、東京さんぽ地図を買ってニヤニヤ読んでみた。
ひょんなことで、『「好き」にこだわる感性と、「好き」をクールに分析する知性』というフレーズに出会う。そう、目指したいのは、これだ!
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大阪へ帰る。あと2週間休みなしなのに、既にヘロっている。

『スターウォーズ スカイウォーカーの夜明け』感想

あぁ…ついに観てしまう…1/9はスターウォーズ記念日…と胸熱で席についたのですが、ヤバかったよー!(悪い意味で)ここから12月よもやまの発言をことごとく覆していきますね…!ネタバレ、もちろんあります!

まず一番のヤバさは開始1秒、オープニングクロールで訪れた。

死者の口が開いた!復讐を誓う元皇帝パルパティーンの声が銀河中に響き渡る。

は? おいおいおい…パルパティーンは生き返らせたらあかんやろ…!百歩譲って、生き返るとしても少なくともep8から匂わせといてくれ。字だけで処理。ナレ死より酷い、字幕蘇り。しかも、肝心の登場の仕方も安っぽく、ダサいんですよ。それでも、さすがにイアン・マクダーミドのうま怖オーラは衰え知らずで、彼が作り上げたパルパティーンを超える悪役は新たに作り出せず、ゾンビ化したくなるのもわかる気がした。ただ、出ちゃったからにはあの冴えた頭で活躍して欲しかった。思惑も作戦も一つも賛成できない。夥しいにも程があるほどスターデストロイヤー量産して(クソコラかと思った)、フォーメーション皆無で等間隔に飛行。なにがしたいんや…パルパティーン。おまけに、ドヤ顔で命名した「ファイナルオーダー」、ドヤ顔できる程ひねれてない…!そのクソコラに向かっていく反乱軍も反乱軍だし、ランドが連れてくる、これまた夥しい同盟軍にも笑いました。

ルークもレイアもランドもハン・ソロも旧三部作メンバー大集結でオマージュセリフもあったし、新三部作からはレイを鼓舞する霊体としてジェダイたちが声の出演をしたり(レイ的には知らんおっさん達の声で気持ち悪いと思うのですが)C-3POが突如エモい台詞を喋りはじめたりして、めちゃくちゃファン感謝祭的ではあった。でも、肝心の話がお粗末すぎるので、涙もひっこみますよね…。当時の米ソ冷戦を反映させ、わかりやすく善と悪との対決を描いた旧三部作、新三部作の善から悪への陥落を経て、続三部作ではゆらぐ善悪の境界と血の呪いからの脱却にテーマが移っている。時代にもあった面白いテーマのはずなのに、なんでこんな駄作になってしまうんだろう。ま、一番は、パルパティーンのせいなんですけど。他にも、ハリー・ポッター4巻以降の二番煎じ的なストーリー・設定も気になったし、何より、フォースの拡大解釈がますます加速して、宇宙船の引っ張り合いとか傷口治すとか、それができたら、これまでの話色々と変わってくるのでは…と。レイア役のキャリーが急逝したから、急遽大幅に方向性を変えざるをえなくなっただけで、本来は素晴らしいストーリーが待ち受けていたはず…と、何とか自分を納得させながら観るしかなかった。それにしても残念に思ったのは、キャラやガジェットなんかは二次創作的に踏襲するのに、絵作りにおいては全く興味ないんだな、ということ。ストーリーは仕方なかったにしろ、撮影方法や編集、場面転換、テンポ感にもスターウォーズの型はあるはずなのに、それが全くと言っていいほど受け継がれてないので、エセ スターウォーズ感があって…。そこが監督としての腕の見せどころだと思うので、ルーカスの真似事だけでは終わりたくなかったんだろうけど、スピンオフはいいとして本編と呼ばれるものはもうちょっとこれまでの流れを意識して欲しかったな、と思いますね。とはいえ、もう終わってしまったことなので、とりあえずは、サーガ完結おめでとう!(私のサーガ完結はep6ということにするけどね!)という気持ちです。既にオビ・ワンのスピンオフは決まってるし、ディズニーのスターウォーズエリアも拡大するし、まだまだ世界は閉じず続いていき、きっと何やかんや文句を言いつつ、踊らされ続けるのでしょうが…。

あ、早速続編の話が出てますね…(白目)

『サクラヒメ』@南座 感想

大手の演劇製作会社が手掛けた初めてのイマーシブシアターであること、しかも、南座フルフラット化、初DAZZLEということで興味津々。S先輩、K先輩と共に行ってきました。ちなみに、S先輩は『スリープノーモア』に一緒に行ったイマーシブ仲間、K先輩はイマーシブシアター初参加。

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客席空間と一体となった舞台で、物語の世界へ自ら飛び込むか!それとも、雲上(2・3階エリア)から彼らの運命を裁決(投票)するか?二つの観劇スタイルから選んで楽しむ南座発!体験型マルチエンディング演劇誕生!!
日本最古の歴史を持つ劇場・南座で行われる初の本格的イマーシブシアター『サクラヒメ』。歌舞伎の『桜姫東文章』に材をとり、イマーシブシアター(体験型公演)に仕立てたオリジナル新作。
1階の観客席を全て取りはらい、舞台面と同じ高さにする南座の新機構“フラット化”を活用し、舞台と客席エリアを完全一体化。その広い空間のいたるところで同時多発的に行われるパフォーマンスを、手の届く距離で観劇できる新しい演劇体験をお楽しみください。
「自分の意志で見るシーンや結末を決める」ことが出来る“南座版イマーシブシアター”。日本におけるイマーシブシアターを牽引してきたダンスカンパニー「DAZZLE」による脚本・演出で、皆さまひとりひとりにとっての“自分だけの物語”を体験してください。

ざっくり一言で感想をまとめるとこうなります。
わたしとS先輩が思うイマーシブシアターではなかった。

まず、私達は2階席を購入したので、着席して観劇する「雲上人」にあたる。キャストが何度も2.3階に登場したり、結末を採択できる権利は持つものの、自ら自由に回遊できるわけではない。といっても、全て織り込み済みでこの席を購入してるのでそれ自体は全然良い。でも、2階から見る限り、1階の「都人」も回遊できてなくない…?元々の舞台部分である劇場前方はアクティングエリアとしては機能するものの、舞台袖の問題などもあるので、お客さんの立ち入りは禁止。オープニングシーン後には劇場中程の元客席部分に大きな移動式装置が2つやってきて、そこもお客さんが立ち入れないアクティングエリアになるので、お客さんの居場所がさらに狭まる。(1階後方部分の状況は全く見えていません)主なパフォーマンスは主に前方〜中程で行われているので、この日、70〜80名ほどいた都人たちは、ほとんどの時間、この2つのセットの間にひしめき合うことになっていた。それに、スタッフからの指示があったか自発的だったか定かじゃないけど、元の舞台部分のパフォーマンスを観たい人が集まって来た時、後ろの人が見えなくなるのを防ぐため(なんせフルフラットなので)、皆でぎゅうぎゅうになって地べたに座り込む。これには、紅テントで尾てい骨が死んだ記憶が蘇り、自分のお尻まで痛くなった気がした。しかも、この地べたに座って観るという時間が長い。確かに、同時多発的に別場所で各キャラクターが踊ってはいるんですけど、さほど動き回るまでもなく、一定場所でのダンスパフォーマンスが続くので、お客さん側も同じ位置で観るだけという。そして、そのパフォーマンスが終わる度に拍手が響いて、あぁこれはもう没入ではないな…と思った。ただの紅テント…。もちろん、ところどころで、都人たちが移動式舞台上に導かれ、お座敷遊びに参加させられたり、喋りかけられたりする仕掛けもあるけど、ごく少人数ずつ。あとは、その他大勢としてぎゅうぎゅうにひしめき合っている。ふらっと「回遊する」という中間項がない。フルフラット化という特殊機構ゆえこのイマーシブシアターが実現したけど、イマ―シブシアターの経験が浅い中の考えとしては、いくつかの階層や空間を移動することで、全てのパフォーマンスを見渡すことができない、視覚の困難さがイマーシブシアターの面白さの大きな要因だと思っているので、むしろ真逆の効果を生んでしまっていた(運営面では一括管理出来て楽だったと思うけど)。没入面で付け加えると、都人は黒い羽織を着させられ、没入度を高める工夫がなされている。でも、役付きでないダンサーたちもほぼ同じ黒い衣装を着ていて、区別がつきにくい上に化粧っ気もほぼなく、ヘアも舞台用とは到底思えない至って普通の髪型(ポニーテールとか)をしてる。これは都人として参加者に寄せてきているから…?いやいや、さすがにこれで世界観に引き込むのは難しいのでは。
次に、作品内容。ストーリーは「桜姫東文章」よりとなってますが、踏襲しているのは、輪廻転生と桜姫の手が生まれながらに開かないというモチーフのみ。舞台上で日毎生まれる芝居自体が、毎日同じキャラクターが同じストーリー(人生)を繰り返す輪廻転生みたいなもので(これを上手く芝居化しているのが、エリザベートやスリープノーモアやエターナルチカマツ)その輪廻転生の行く末をあなたの手で、少し変えてみませんか?という趣向自体は面白いと思った。ただその枠組み以外の中身はあってないような感じ。ダンスはほぼ全編テイストのまま代わり映えがせず、時々挟まる台詞は安っぽく、何故か録音済みの白々しい芝居に口パクで合わせている。プリンシパルの衣装や音楽もセンスが合わず、KERENを思い出してしまった。おまけに、雲上人に委ねられる結末というのも、5人のイケメンキャラのうち誰を桜姫と結び合わせるか、という乙女ゲーでしかない。(サクラヒメを拐かした盗賊がいきなり5人のイケメンたちに宝物を持ってこい!と言い出して、かぐや姫的な…?と思ってると、イケメンたちが「俺の足をくれてやる!」的な体の部位で返していて、そっちかい!と思いました。これ、手の人いたっけ…?サクラヒメの指が開かないから手、とか、実はそういう正解があるんでしょうか。)
わたしは存じ上げなかったのですが、キャストはそれぞれ人気のあるかたのよう。歌やアクロバットやダンスやタップなど、それぞれの武器を持っている。各キャラがそれぞれにパフォーマンスを始めると、都人がそれぞれの「推し」の元へ殺到する。推しの役柄のテーマカラーに合わせてコーデをしてきた人、推しを近くで観れて思わずテンションが上がってニマニマしてしまう人、一挙手一投足目を離さない人、ずっと手を振ってる人。それを上から観る我ら…これは一体何なんだろう。運営上の諸々のリスクの高さも、一気に没入をしらけさせてしまうムードも…イマーシブシアターでの名のある人の扱いの難しさを改めて実感した。でも悲しいかな日本は、票を持ったキャストによる集客に依存している。。。
クラヒメの相手をイケメン5名から選ぶ投票は、事前に渡された用紙を折って、選んだキャラのカラーを掲げる。

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でも、こうなってくると、おのずとただのキャスト人気投票に変わりますよね。ファン的にはこちらの方が燃えるのかもしれないけど、本来の趣旨から外れてしまう。そういう意味でも、人ではなくストーリーをいじれる方が良かったと思う。雲上人の投票の後、5人の中から徐々に脱落していくダンスを挟んで、選ばれたイケメンとサクラヒメのハッピーエンドフィナーレを観ながら、これ完全に「わたしのホストちゃん」やろ…とうち震えました。

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なんか色々ともやもやしてしまって、アフタートークショーで「DAZZLEは日本一、世界一イマーシブシアターを作っている」と自己紹介していて、そ、そうかー…と冷めてしまった。とはいえイマーシブシアターには合わない特異な空間だったので、本領発揮はDAZZLE本公演のほうなのでしょう。めげずに観に行きますー…。

四海の数とヨドコウ迎賓館へ。

芦屋市立美術博物館へ「四海の数」を観に行った。閑静な住宅街に突如現れる建物。

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ashiya-museum.jp

ラッキーなことに無料開放日だった!中はいかにも町の美術館といった感じで非常にコンパクトで温かみがある。本当に近所の人たちがふらっと遊びに来てる感じがして、雰囲気が良かった。
芦屋市立美術博物館のコレクションを現代美術作品とともに紹介する展覧会シリーズ「art trip」。「数」をテーマとする今回には、今井祝雄、久門剛史、津田道子、中村裕太の4名が参加する。
具体美術協会で活動後、1970年代より写真や映像といったメディアを素材として「時間」について思考させる作品も生み出している今井、空間の特性を読み、音や光、影といった非物質的な現象を用いたインスタレーション作品を展開する久門、映像の特性に基づき、空間演出とパフォーマーと共同しながら制作を行う津田、その土地の史実や文化のあり様を収集し、自身の手によって思索した造形物を通して目に見えないつながりを顕在化する中村。
 本展では、芦屋市立美術博物館の所蔵作品と4名の作品を通して、共通言語であるいっぽう、価値観の差異によって捉え方が変わる「数」についての意識を深める。
展示数が少ないのでサクッと回れてしまったけど、それぞれの特色をクリアに感じられて、面白かった。1階には今井さんの40年以上にわたるデイリーポートレートが一年ごとに積み上げられている。1時間露光の写真、テレビ画面の1分露光の写真も。吹き抜けになっているので、2階から、様々な時間の尺度や軌跡を眺めることができる。チラシのビジュアルにもなっている津田さんの「あなたは、翌日私に会いにそこに戻ってくるでしょう。」は普通の木枠、鏡、モニター、様々なフレームが吊り下がった空間を回遊できるインスタレーション。鏡かと思ったらただの木枠であちら側の風景が見え、かと思えば、モニターに壁にかかった作品も含めた自分の後ろ姿が映り、フレームの迷宮に迷い込む。鈍いので全然気づいていなかったのだけれど、作品名通り、モニターの一部には1日前の映像が流れているよう。フレームはそことここだけでなく時間も飲み込んでいる。その奥には中村さんの考古学的アプローチによる調査。久門さんのインスタレーションは暗闇の中、轟音が鳴り響いていたけど、不思議と居心地よく、いつまでもいられる気がした。まもなく愛知で大型個展があるようで、行ってみたい。

www.museum.toyota.aichi.jp

阪急バスに乗って(緑町→開森町)ヨドコウ迎賓館へ。バス停からたった200mなのに、急勾配だからめちゃくちゃキツい。しかし、さすが芦屋、超豪邸ぞろいで、どれが迎賓館か一見わからん…。

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ヨドコウ迎賓館(旧山邑家住宅)到着!

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www.yodoko-geihinkan.jp

フランク・ロイド・ライト設計。1924年に建てられ、1985年に大規模な修復工事、その後も度々修復工事がなされて、最近では2017年から2年間工事のため閉館。2019年2月から見学再開になったよう。水、土日祝日のみの見学。予約は無しでOK。ちなみに、スタシアカード優待ありました。(スタシアカード、関西圏の美術館は使えるところが多くてかなり重宝してる。)

stacia.jp

のっけからオーラ全開でした。f:id:kotobanomado:20200113142211j:plain

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旧帝国ホテルと同じく、内外に大谷石をふんだんに使った建築。2階の応接室。

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もはや古代遺跡っぽくもある大谷石

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整然と並んだ明かりとりが可愛い。ディズニーの「眠れる森の美女」が大好きなので、妖精たちが魔法がバレないように家じゅうの窓を閉め回る時の可愛い窓を思い出した。程よいメルヘン味。

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3階の和室。

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床の間にも窓と銅板。

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裏から見るとこんな感じ。

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モチーフの反復があちこちに。斜面上という特殊な地形に合わせた造りになっているので、動線が複雑。階段にY字路が出現するのも面白かった。

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4階の食堂は天井が三角錐型になっていて、山小屋みたい。明かりとりも三角形の切れ込みに。

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ここから広いテラスに出られる。

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デザインはもちろん景色も良いし、何よりしっかり補修されながら大事に保管されているのが伝わってきて、とっても素敵な空間でしたー!
旧帝国ホテルの玄関部分が残ってる明治村に行ってみたい欲が俄然出てきて、同じ愛知だから久門さんと梯子できるやん!と思ったら、愛知を甘く見過ぎでした。愛知、デカい。

広島旅行2019 その2。

去年行った広島旅行記。その1はこちら。

kotobanomado.hatenablog.com

 

<2日目>

朝ごはん。メニューが揃う前ですね、これ。。

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石亭に名残惜しさを感じながら尾道へ。ロープウェイに乗り、千光寺からの眺め。

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尾道といえば、猫!下りはロープウェイに乗らず「猫の道」なるルートで下ったんですが、猫に会える道じゃなくて猫グッズの道だった…。(遠い目)結局、1匹も会えず。
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途中、めちゃくちゃジブリっぽい素敵な店があった。

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朱華園が休みだったので、近くのおのみちラーメンを食べる。

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前にTVか雑誌で見て気になっていた向島のウシオチョコラトルへ。対向車NGの細い道を進んだ公民館の2階が店舗になっている。運転苦手な父が冷や汗をかきながら何とか辿り着いた。カカオのみで作った、甘酒みたいな不思議な味わいのチョコレート。

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父が力を使い果たしたので、早々宿へ。この日は鞆の浦の「汀邸遠音近音」。

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www.ochikochi.co.jp

石亭に泊まりたい!っていう想いが強かったので、正直、汀邸は後付け。石亭がなかなかにお高く、こちらは微妙にケチってコーナービューツインにしたため、3人では面白いくらい窮屈だった。ただ、テラスはゆとりがあって、目の前に弁天島仙酔島が見え、波音も聞こえて、気持ちいい。

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テラスの露天風呂も最高。温度は湯量は一括管理だったけど、いい湯加減だしすぐ足し湯される。洗い場や洗面所も広くて綺麗でテンション上がる。大浴場がない代わりに、車で近くの姉妹館「鴎風亭」まで車で送迎してくれる。大浴場の代わりになる貸切風呂は2箇所あって、45分単位で無料予約できるという話だったので、父、母と私で超高速で入って交代しないとなぁと思ってたら、この時間は空いているので、2箇所予約しますね!と言ってくれ、気兼ねなくゆっくりできた。

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お料理は味も量も満足感たっぷり!鯛めし美味しい…。

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惜しむらくは、パブリックスペースがほとんどなかったこと。(石亭がありすぎた)玄関は古い梁が残る町家をリノベーションした建物で雰囲気があるけど、そこにあるスペースもかなり狭く、宿泊棟へ行くにはそこからは渡り廊下を渡って別建物(旅館というよりかなり施設っぽい)に移動するので、なかなかここまで休みに来れないかな。

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フリードリンクのあるロビーも狭いしフロントが隣接しているので、ゆっくり寛ぐという感じではない。部屋広めにすればよかった…と後悔した。

 

<3日目>

朝の海もいいですね…!

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朝ごはん。
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鞆の浦散策。對潮楼。

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保命酒を造るお店がいくつか残っている。高野山のだらにすけ的な?

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その中のひとつ、太田家住宅がすごい。無駄のない動線を叶える間取り、生活の知恵が反映された工夫、ハイセンスなのに嫌味ないデザイン、高級木材にハイカラなタイル、まさかの音姫機能。全部見どころ。各部屋をガイドしてくれたので、めちゃくちゃ満喫できた。

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「流星ワゴン」でもお馴染み、常夜灯。

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いろは丸事件で、龍馬が逃げ隠れしまくったらしく、あちこちに隠れ部屋があって面白かった。

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 「ゆく美くる美」で紹介されててずっと気になっていた神勝寺へ。

szmg.jp

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お目当てはSANDWICH設計、名和晃平インスタレーションが観られる洸庭。圧巻すぎる…!どのアングルから見てもすごくないですか…!?

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インスタレーションは、暗闇の中に波立つ水面とわずかな光を20分くらい眺める。(親には意味わからん…とぼやかれる)貸切状態。いやいや、贅沢すぎませんか…どんだけお金かかってるねん…。しかし、これだけでは終わりませんでした。寺というか、本堂にたどり着くまで20分という、もはや村の風景が広がっていた…。

寺務所はなんとフジモリ建築。

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お風呂もあれば食べるところもたくさん。

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神勝寺うどん。修行僧と同じお作法でいただきます。

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山道的なところまで手入れが行き届いて綺麗すぎる…。

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広大な敷地のどこもかしこもお金を掛けまくっているのが伝わってくるし、ピエールエルメのオリジナルグッズ売ってるし…なんなんだここは…実はヤバい宗教のヤバい資金で作られたのでは…と、だんだんビビり始める我が家。そしたら何か怪しい歌も聞こえてきて怖くなったので、そそくさとお暇してしまった。後から調べると、瀬戸内を牛耳っている常石グループが経営してる一種のテーマパークだったんですね。ヤバくなくて良かったー!

 

以上、のんびり広島旅を懐古する、でした。

居心地が良くてごはんも美味しいので、ついつい遊びに行きがちな瀬戸内方面。次は呉に行ってシーパセオに乗る!が目標です。早く自由に遊びに行きたい!